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陶芸の失敗と工夫の記録 / テストピースの海を漂う
最近はよくテストピースを作っています。
というのも、灯油窯での焼成は毎回が手探り。
今までと勝手が違うことが多く、毎回が、こうなったのか!なんでこうなるのか!こうしたのに!など戸惑うことが多いです。
灯油窯を焚いてみて当初は、楽しい!炎を見ては焼いている意識を強く感じるので、気持ちも高揚します。
ですが、次第に焼きを調整したい、コントロールしたいという欲求から、まるで窯に挑んでいるような、毎回が戦いのような気持ちでいます。
でも、戦いをしたいわけじゃないんです。ゆっくりと時間をかけて、仲良く、相棒になってくれるように願っていますが、今はまだ私の力量不足。もう少し時間がかかりそうです。
①テストピースづくりが苦手
今まで使っていた半磁器土は石川県の粘土でした。
粘りがあり、きめ細やか、手びねりでも扱いやすい大好きな土でした。
ですが、販売が中止になり、一昨年から購入することができなくなっていました。粘土が変わるのは重大な出来事です。
今まで使用してきた釉薬との相性、色味、乾かし方など、多くの工程で変化が出てくるため、今までと同じというわけにはいきません。
最近は3種類の半磁土を手にして使いやすさや釉薬との相性を模索しているところでした。
その最中の能登半島地震。以前作っていたテストピース自体もどこへ行ったのやら、釉薬のメモなどもコルクボードに貼り付けたまま行方不明となってしまいました。(これは私の不徳の致すところであります。ちゃんと管理しなければ)加えて、電気窯から灯油窯へ変更。
テストピースは、振り出しに戻ってしまったわけです
私はよく言う「ワーキングメモリ」というのが弱いと感じていることもあり、テストピースを覚えていることも、結果を思い出すことも難しいところがあるので、メモは必須です。何もなくなってしまったので、今回は、パソコンに調合を表にして残し、結果もしっかりと思い出せるように管理することにしました。
②まずは素地を作るところから
素地づくりに三種類のタイル状のものを作りました。
何が何だかわからなくなってしまうので、100円均一のハンコを使い、粘土の名前を記載することにしました。
裏には、陶芸用の色鉛筆でテストピースの番号をかいていきます。
ヒューステンで購入した色鉛筆、ちょっとお高いですが、便利です!
計量して乳鉢で擦り、筆で塗ってを繰り返し、数パターンのテストピースを完成させました。
テストピースを作るとき、セリアで購入した小さい紙コップが大活躍しています。45個入りで60mlほどしか入らない小さいものですが、少量のテストピースには、ちょうど良い大きさです。紙コップに直接マジックで番号や印を記入できるのもポイント。また、使い終わってもしばらくはそのままおいておけるので、おすすめです。
③結果
前々から、酸化焼成での色味を目指してきていましたが、どうも、還元色っぽくなってしまうので、今回も酸化焼成を目指して挑みました。
結果窯出しは惨敗。
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還元色〜中性色になってしまっています。
ここでやっと電気炉のような還元色は灯油窯では出しにくい、ということが明確になりました。
またテストピースは振り出しに戻り・・・・。
還元でも酸化でも良い雰囲気で焼成できる釉薬を見つける旅に、テストピースの海を今日も漂い続けています。
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