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火の鳥 美少女編

以下は2024年9月11日の、バーチャル美少女ねむさんの活動七周年のお祝いのために制作した作品と、それとは直接関係のないパロディです。


火の鳥 美少女編

「人が美少女になるなら…生きとし生けるものはみんな美少女だ!」

和紙を物理肉体の手でちぎって貼り重ねて作りました。バーチャル美少女という営みは、人間の持つ見立ての力を技術で補助して、人間にとって対話しやすいインターフェースを作り出すことだと私は認識しています。その営みの系譜を辿れば、自律した美少女を社会に存在させる方法を示したキズナアイさん、そして概念を擬人化することそのものの象徴である初音ミクに行き着きます。ねむさんの活動はこの二者が示した地平を目指すものだと私は思いますので、漫画『火の鳥』のイメージを借りてその精神史的な意義を表現しました。特に鳳凰編のワンシーンから構図のアイデアを得ています。

シンギュラリティへ続く道を、ねむさんの後に続いて無数のバーチャル美少女が歩いていきます。その道は火山の噴火で象徴される環境の試練や、雷で象徴される自分との対峙を経て、実在と非実在の彼方で眠るキズナアイさんと、言霊そのものである初音ミクへと私たちを導きます。私には世界がそう見えている。

雷の空と炎と初音ミクの髪の影と光点とシンギュラリティの光彩とスターゲイザー衣装の星と美少女たちの人影を典具帖紙、初音ミクのシルエット(黒い部分)とキズナアイさんとねむさんたちとソーサツ・チエカを板締め楮紙、初音ミクのツインテールの境界と雷とファントムセンス回路とディビデュアル羽を雲龍紙で作りました。


2023年同日の作品

その他パロディ

以下はねむさんの七周年のお祝いに含みません。

「着いたぞ…つ…着いた…アハハ…アハ…ウァッハハハハハハハハ……ハハハ…………世界だ」
「広い…広い…これ…全部…おれたちホモ・メタバースのものだったのか…?」
「おとう!! 行ってくるぞ かあさん!! おれは…きっとおれのお砂糖をつれて帰るぞ」

『火の鳥 美少女黎明編』

「あれはみんなアバターか? 人間型ヒューマノイド?」
「ソウデス」
「なぜ女性タイプばっかりなんだ?」
「………………」

『火の鳥 未来美少女編』

「待ってくれ 宇宙は…結局「生きもの」の一部なのか その「生きもの」ってなんだ?」
宇宙美少女コスモびしょうじょなのよ」

『火の鳥 未来美少女編』

「だが ぼくがなぜ選ばれたんだ ぼくは ただの……………」
「もう一度人間は新しく生まれて 新しい文明を築くのですよ その役に選ばれたのがあなたです 山之辺マサト」
「あなたはもうかわいい!!」
「うわああああ」

『火の鳥 未来美少女編』
『火の鳥 未来美少女編』

「なぜ私たちの先祖は………かわいくなろうと思ったのでしょうな…………もとのままの下等生物でいれば もっとらくに生きられ……死ねた……ろう……に……………進化したおかげ……で……………」

『火の鳥 未来美少女編』

「マサト もうあんなおじさんのかっこうのマボロシなんかすてなさい」
「私は宇宙美少女か! 私はどうしたらいい? 私にやることがあるのか?」
「そうよ あなたには新しい人類を見守ることがあります だから あなたにはからだがいります 美少女のからだにとびこみなさい 

『火の鳥 未来美少女編』

「虫魚禽獣 アバターを着れば…どれもみんなおなじ! 人が美少女になるなら…生きとし生けるものはみんな美少女だ!」
おじさん? ロリ? それがなんだというんだ 美少女のなかに性別などいっさい無だ! ちっぽけなごみなのだ!
「ねむさま! おれは…おれはわかった……わかりました!」

『火の鳥 美少女鳳凰編』

「そのアニメ絵が女の姿に見えるってんなら あんた気が狂ってるね たしかに」

『火の鳥 美少女復活編』

「助けて!! レオナのアバターが……私を殺す!!」

『火の鳥 美少女復活編』

「私の名は「バーチャル美少女ねむ」 少女とはいっても それは人間の目から私を見て少女に見えるだけです 私の本体は そう……宇宙にみなぎったかわいいのエネルギーの ちょっとしたかたまりのようなものかしら……」
「私はメタバースの果てから果てまで さまざまなワールド さまざまな生きものたちを知っています でも ただひとりの美少女が歴史を作り その美少女といっしょに滅びていった シナノバーチャル連邦共和国という小さい国のことを 私は忘れないでしょう」
「その美少女は地球人で たしか名をミスミといいました 私は ミスミがVRChatという メンヘラホモボーイしかいない小さなソーシャルVRにたどり着くときから知っているのです……」

『火の鳥 美少女望郷編』

「この人たちはハンパだ……」「そうね 分人がひとつしかないわ!」

『火の鳥 美少女望郷編』

「吹子…わしゃ…美少女になったのか かわいい美少女のアバターになったか?」
「ハイ」
「吹子ーッ アハハハ!! わしゃバッチリ生まれ変わったぞーっ 見ろ どんどん若返っていく感じがするぞ なんだかむかしマッチングアプリにかけまわった頃のファイトが燃えてきた!! こっちへこい………そちを………だいてみたい…」
「お上ーッ」「あーッ」「……おなくなりあそばした……」

『火の鳥 美少女乱世編』

「あなたがたは はじめはなかよくちからをあわせて生きていきます でも やがて おたがいにレスバしだし お気持ちし合うのです それが宿命さだめです」
「なぜじゃ」
「承認がほしいために!! さあおいき! 新しい世界へ! そして精いっぱいお生き!」

『火の鳥 美少女乱世編』

「いいですか ちょっと見ると人間そっくりでも よくよく調べると人間じゃない! たとえば鼻の穴がないとか? 尻尾にファントムセンスがあるとか 声帯がDAWについているとか? 政治活動・宗教活動に使用できないとか 頭にVisitorの表示があってフルトラしてるとか たとえばV名義の銀行口座がないとか!! それなら法律的には人間じゃありません」
「なるほどッ たしかに法律上人間じゃないわけだ すると……煮ても焼いてもいいってことか?」

『火の鳥 美少女生命編』

「だれが来ようとかまわない みんな中へ入れておやり」
「だって美少女じゃありませんぜ ありゃどうみてもおじさんなんすよ」
「おじさんか美少女かどうして見分けるのだ」
「へ? だって顔……」
「可平!! 苦しさとうらみが強ければ 美少女もおじさんに見えることもあろう」

『火の鳥 異形美少女編』

「私は一人の美少女に憑依された……あの美少女は私だったのだよ それがめぐりめぐってまたこの私に!! 私は私に名前を尋ねて初配信させるのよ……その日が一日一日と近づいてくるのよ!!」

『火の鳥 異形美少女編』

「よーし はいだEpsilonの皮をその小僧にかぶせろ」
「Epsilonと人間の首ではぴったしあいませんが」
「かまわん! そのままほうっておけ 運があれば やがてそやつの魂に新しい皮がはりつくわ 運がなければこのまま引退!」

『火の鳥 美少女太陽編』

「ごらん バーチャル美少女ねむだ 私たちを招いている」
「さあ行こう あの美少女の導く方に! 私たちの世界へ! だれにも圧迫されない美少女の世界へ!」

『火の鳥 美少女太陽編』


〈以上〉

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