サンダーバードにまつわる、わたしの“意味のある偶然のいっち”体験
意味のある偶然のいっち、ってあるじゃないですか。
わざわざしくんだわけではないのに、いまちょうど心の中で思っていたことが現実に起きる、という体験ですね。
そういう現象を見つけると、ありきたりの日常が実はありきたりではない、不思議の世界なんだぞ、と思えてちょっとワクワクしませんか?
わたしはそのワクワクを見つけて楽しむのが好きな方です。
そこで、この夏わたしにおこった、そんな意味のある偶然のいっち体験について、今夜はお話しようかな。ささやかなお話ですが。
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ある暑い夏の日の夕方、地元の海辺をぶらついていたわたしは、バッタリと知人に会った。しばらく立ち話をして別れた。
話したのは、祝日なのを忘れてきてみたら、とても混んでいて驚いただとか、シーグラスをたくさん拾える浜はどこだとか、さっき食べたキッチンカーのハンバーガーが美味しかったとか、そんな内容だったと思う。
数日後、彼女からメールがきた。不思議な鳥の絵がそえられている。
「先日、海でお会いしたあと、ふっとこんなイメージが湧いたので描いてみました。あなたのイメージだと思います。」
わたしはその絵が欲しくなったので、そう伝え、わたしたちは後日また会うことになった。
おたがいの住まいの中間くらいにあるカフェ・レストランで待ち合わせし、軽いランチをする。絵について、インスピレーションについて、いろんな話を聞くのは楽しかった。わたしはその絵を購入した。(トップ画像の絵です)
彼女はその絵の鳥をサンダーバードだと言った。
サンダーバードとは、カナダやアメリカの先住民族に伝わる伝説の鳥だ。
サンダーバード (Thunderbird) は、カナダ西海岸部やアメリカに先住するインディアン部族の間に伝わる神鳥。
姿は大きな鷲で、羽の色は雷のようであり、大きさは5m弱。雷の精霊で自由自在に雷を落とすことができ、獲物も雷で仕留める。複数の部族の神話にわたって存在しているが、雷と関連する巨鳥であるという共通点以外の部分は部族ごとに異なる。(Wikipediaより)
リンク先のWikipediaの画像では、伝説のサンダーバードの姿はトーテムポールに刻まれている。それも印象的だし、こちらのイラストは雷をおこす姿がリアルな感じでカッコいい。
わたしは自分のイメージが、「羽ばたきで雷をおこし、その両眼にはイナズマが宿る巨大なワシの姿をした伝説の鳥」という勇ましさであるのにたいへん気をよくしていた。
彼女と別れたあと、まだ陽がたかく気持ちがよかったので、わたしは車で30分ほど行ったところにある海岸沿いの道をドライブしようと思った。
海岸沿いにしばらく走り、ほどよい地点でUターンをするため、港へ向かう横道に入る。
横道を曲がったとたん、海側のフェンスにとまる大きな鳥の姿が目に飛びこんできた。
おお、驚いた。猛禽類なのはまちがいない。ワシの種類だろうか。体長60センチ~80センチくらいはあったかな。
ちょうど目にしたときには、カラダの中に風を通したいのか、右側の羽を広げていたので、もっと大きく見えた。(なんという鳥だろう。もしご存じの方いらしたら教えてください。)
もう長年、この海岸沿いの道も港へ向かう道も、なんどとなく通ってきたけれど、こんな鳥をこんなに間近でみたのははじめて。
それも、ちょうど秘められたわたしの姿、サンダーバードの絵を手にいれた直後ですからね。
おもしろい偶然のいっち、だと思いませんか。