「あの頃」はもう無い
長引く未曾有の伝染病のせいで、簡単に海外旅行も出来なくなり、日本国内にひとつの国を絞った店舗がたくさん閉店した飲食店の跡地に入居している。
自分が多感な時期に過ごしたのは良くも悪くも韓国だった。
新大久保に行った時、まだ指紋押捺の義務があった頃で在日コリアンのお兄さんから色々と苦労話を聞いた。
韓国に行った時、仲良くなっても「…ってか日本人にわからないよね。」と話しの途中で扉を閉めて別の話を始める韓国人女性グループと食事をした。
あれは今から20年前くらいの話。
そしてもう第何次なのかも解らない韓流ブームの今、近くに出来た韓流ショップやらを何軒か歩いてみた。
新大久保で「日本人がまた来た。」と見る目は無いし、韓国で「日本人は入って来るな。」という目も無い。
驚いたことに商品パッケージのハングルをそのまま「エモいから」という理由だけで翻訳してないのもやはり今なのだろうなと思う。
だけれど、20年前から韓国や新大久保で必ず買ってたものはあまりお目に掛からない。売ってても「これじゃない」が強いものがある。
有り難がって高いお金払って食べてるのは新大久保グルメで、韓国の何処かの局地的(東京の原宿みたいな)スイーツなんだろうなと推察出来る。ビジネスマンの街•江南でトゥカロンは違うものなぁ。
(新橋や大崎でクレープ食らうみたいな感覚)
私の知ってる「あの頃」は竹塩石鹸とアカスリタオルにしか見つからなかった。