マンガを描きたいけど、どうしてもネタが出ないときってありますよね。
私は最近「昔話のパターン」を2ページ漫画で解説したいと思ってせっせとマンガのネームを描いているのですが、「呪宝(不思議なアイテム)」をモチーフにしたネタがなかなか浮かばなくて困っていました。
※ここでの「呪宝」というのは、昔話の「打ち出の小槌」とか「聞き耳ずきん」とか、不思議で便利なアイテムのことです。
そこで、以前にChatGPTでマンガのネタ出しをしたことを思い出し、生成AIとネタ出ししてみることにしました。
調べてみると、今は「コミコパ」というマンガに特化した生成AIサービスがあるようです。
利用も無料でできるようなので、どれくらいマンガのネタ出しに活用できるのか、実際に使って試してみました。
完成した2ページ漫画も最後に載せてます🎨
マンガのネタ出しに困っている皆さん、ご興味あればぜひ本記事をご覧ください。コミコパの雰囲気はつかめると思います。
それではいってみましょう!
コミコパの登録と使い方
コミコパは利用にユーザー登録が必要なので、登録します。無料なので、特にクレジットカード番号などを入力することもなく、さくっと終わります。
コミコパにログインすると、左側にいろいろメニューがあります。
漫画制作に特化したメニューなので、ChatGPTで相談するよりもわかりやすいですね。
コミコパでネタ出ししてみる
テーマを決める
今回は「テーマを一緒に考えたい」を選択します。
すると、コミコパくんがこんな感じで話のきっかけを作ってくれます。
文章で自由に入力してもいいですし、テーマ候補をたくさん提示してくれているので、そこをクリックして選択してもOKです。
テーマがまったく決まっていないという場合は便利ですね。
今回は「不思議なアイテム」をテーマにしたいと決めているので、それを入力します。
なぜか文字化けしているのが気になります…。読むのには差し支えないのですが。(この記事が読まれている頃には文字化けも解消されているかもしれません)
なかなか面白そうな不思議アイテムを提案してくれました。この調子でどんどん出してもらいましょう😊
本好きの私は「魔法の本」というワードに心惹かれましたので、ひとまずテーマは「魔法の本」で進めていきます。
おおまかなあらすじを決める
ここから先はコミコパくんの返答が長すぎるので(笑)、雰囲気を損なわない程度に抜粋してお送りします。
テーマを決めると、こんな風に大まかなストーリーも提案してくれます。
これが気に入ったならそこから調整していけばいいですし、気に入らないなら自分の思い描くあらすじやキャラクターを提案しましょう。
「素晴らしいテーマですね」とか、「面白そうな設定ですね」とか、ちょいちょい褒めてくれるのが癒やしです😊
ストーリーはかなり細かいところまで提案してくれます。さっきよりストーリーは面白いですし、終わり方も結構私好みです。
これはこれで良いのですが、「理想の彼氏を魔法で出す」というのがちょっと引っかかるので、別の願いをする路線に変更。
すると、今度は「不思議なペットを出す」というオチになりました。ここからは「別のパターンもお願い!」で何度も何度もオチを変えてもらいました。
たぶん人間なら「もういいかげんにしろよ…」と言われてますね😅
キャラのセリフやコマ割りまでもコミコパくんが提案してくれます。
「オチはもっとコミカルにして」「主人公は女子高生にして」など細部をコミコパくんに指示しながらストーリーを調整していきました。
主人公は最初は「女子高生」にしていましたが、ストーリーを考える中で「やっぱり20代OLがいいかな」「いやいや、やっぱり女子高生」という感じでいろいろとアイデアが浮かびます。
テーマを変更
コミコパくんとストーリーのあらすじをやり取りをしているうちに「魔法の本」より「未来がわかる本」がいいのでは?とひらめいたので、その路線に変更して再提案してもらいます。
ちょっとシリアスなオチになってしまったので、コメディ落ちにしてもらいます。コミコパくんはいつのまにか「主人公は20代女性」という設定を忘れてしまったみたいなので、念押しします。
今度は物語の舞台をOLらしく会社にしてくれました。「主人公の千夏(20代のOL)」という念押しもいいですね(笑)
また「別のパターンもお願い!」を連発してアイデアを煮詰めていきます。
このあたりで主人公は女子高生にしたくなったので、それも提案します。
それと、「未来がわかる本」という設定がいまいちな気がしたので、他の効果を持った本のアイデアを提案してもらいます。
「他人の心を読む本」というアイデアが気に入ったので、この設定で再びあらすじを提案してもらいます。
「オチがなんだかいまいちだなあ」と思ったので、オチに集中して何パターンか出してもらいます。ですが、自分的にはいまいちピンときませんでした。(でもオチを30パターンも嫌な顔せず提案してくれるのはありがたいですね)
突如びんびんひらめく
このあたりから、急にアイデアが浮かぶようになりました。
心の声を「読む」のではなくて「聞く」方がいいのでは?とひらめく。
→ 「心の声が聞こえるイヤホン」をフリマで手に入れた女子高生の2ページギャグ漫画のあらすじをコミコパくんに提案してもらう。
→ コミコパくんがいろいろ提案してくれる
→ このあたりでふと「イヤホンがもし有線だったら使いにくくない?」ということをひらめく。オチに使えるかどうか、コミコパくんに提案してもらう。
→ このあたりで、「ライバルが主人公のマネをしてイヤホンを買ったら、有線だった」というオチを思いつく。
→ ここでコミコパくんとのネタ出し終了
完成した漫画
以上のネタ出しをもとに描いた漫画がこちらです。
まとめ
コミコパくんやChatGPTのような生成AIは「アイデアの壁打ち」や「ブレーンストーミング」に非常に有効だと感じます。
生成AIにアイデアそのものを出してもらうというよりは、「アイデアのきっかけを与えてもらう」という感覚に近いです。
生成AIはとにかくたくさんアイデアを出してくれるので、それらの中から「これちょっといいな」と思うものが見つかるはずです。
あとはそれをきっかけにして、アイデアがひらめき、また生成AIとネタ出しをしてさらにアイデアがひらめく、という感じで使うとよいのではないでしょうか。
セリフやコマ割り、オチの付け方などは、作者の個性を発揮するところでもあるので、生成AIの提案をそのまま採用するのは私には抵抗があります。
あくまで「ネタの一つ」という感じで受け止めて、それを自分流のアイデアに育てるのが大切ですし、醍醐味なのかなと思います。