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3歳児の、ちいさな小さな肩

全国チェーンの某写真スタジオに行ってきました。会社の後輩にもらった、6月末期限の撮影料&写真1枚無料の優待券を握りしめて。過去、いわゆる記念撮影――お宮参りや七五三――はすべて、趣味でカメラをやってらっしゃる夫のお父さんにお願いしていたので、ひよこにとって、初めてのスタジオ撮影でした。

ディズニープリンセスの影響で、ドレスとティアラに憧れを抱いていたひよこ。わたしのスカートを履いて、裾を擦らないように持ち上げて「ありの~ままの~♪」と階段を駆け上がるシーンを熱演したり、西松屋でティアラのおもちゃを見つけて、欲しくて欲しくて地団駄を踏んだり。「おもーりひよちゃん、プリンセスになりたいねん!」の願いが、ようやく、ここに。

衣装選びの段で、お店のお姉さんから「何着でも着てくださいね」「お着物もありますよ」「せっかくなのでご家族写真もいかがですか」と怒涛の営業を受けましたが、「ドレス1着、娘ひとりのカットだけでいいです」とミニマムを敢行しました。ひよこが「この、ピンクすぎる色のがいい!」とものの3秒で選んだドレスは、その言葉どおり、超ド級のピンク。御意、御意。好きなものを着るがよろし。今日はそういう日だから。

着替えて、髪の毛をかわいく仕上げてもらって、念願のティアラもちょこんとつけて出てきたひよこは、撮影までの待ち時間のあいだ、ずーーーっと鏡に向かっていました。微笑んだり、ポーズを決めたり。いざカメラの前に立つと、バンジージャンプの足場の上で飛ぶだの飛ばないだの「心の準備が…」だのうだうだするのと同じ光景が繰り広げられたりもしたけど、百戦錬磨(?)のカメラマンのお姉さんのおかげで、無事終了。

撮影中のひよこは、ほとんど終始、ちょけた顔をしていました。緊張して、バリエーションがでなかったのでしょうね。家ではいろんな表情をするのだけど、カメラの前ではほとんど1パターン。ぺこちゃんのように舌を出して、斜め上を見て。そうか、これがこの子のちょけ顔の基本スタイルなのかと、知りました。

もう1つの発見は、幼児体型について。わたしは、ずん胴なシルエットを云うものだと思っていたのだけど、ぽっこりお腹だけがあの心もとなさをつくっているわけじゃないんですね。肩。触れてみたらたしかに在るのだけど、何をかけてもずり落ちてしまう、大人の手のひらにすっぽり収まるほどの、小さな丸い肩。ドレスから出たむき出しの肩が、装いとの対比でよりいっそう儚く見えました。守ってやらにゃ。

本人が解決すべき問題を肩代わりするのは、人助けではない。

グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考」

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