映画「弱虫ペダル」(実写版)を観てあれこれモヤモヤしたこと。(辛口)
「弱虫ペダル」が好きだ。
最初は漫画から入った。既刊全巻+スピンオフの「SPARE BIKE」も放課後ペダルもファンブックも持っている。
アニメも全話観た。
そんな大好きな弱ペダが、実写映画になるという話を聞いた。
配役や予告映像を見た限り、不安しかなかった。
これはダメじゃね?と思った。
でも、もしかしたら実際に映画を観てみたら意外と良かったというパターンもある。ジャニタレの子が演じる主人公小野田は、予告を見る限りわりと原作の小野田に寄せてきていて、小野田感が出ていた。
この目で観ないと良いも悪いも分からない。
ということで、映画館まで足を運んできた。
一言で言うと、疲れた。
反省点として、「原作とは完全に別物である」とあらかじめ割り切った上で鑑賞しないといけなかった。
あまりにも原作のイメージとかけ離れていて心の中で「おいおいおい」「マジか」とツッコんでばかりだった。
その内容をメモしておく。
原作を知らない人は、恐らく映画を楽しめたのだと思う。口コミやレビュー評価は概ね良かったので。なので、原作を知らない人は以下は読まない方が良いだろうからそのままそっと閉じてください。
あくまで、原作ベースになっている私の頭での話。
口が悪くてスミマセン。
1.主人公の小野田坂道の背が高すぎる。
眼鏡を取ったら普通にスタイルの良いイケメン。Hey!Say!JUMPの有岡くん辺りが適役だった。
2.鳴子章吉の背も高すぎる。
「赤いマメツブ」感が全くない。
3.小野田と鳴子の背が高いせいで、今泉の長身さが目立たない。
4.杉本が小野田と鳴子より小さくて、杉本感がない。
5.今泉が廊下を通るだけで女子がキャーキャー歓声を上げているのが違和感しかない。そこまでのイケメンじゃないだろうし、通るだけで奇声を上げるなんて失礼では?
万一アイドル並みにカッコよかったとしても、通り過ぎただけで「キャーキャー」とベタに声に出すヤツいねえよ。三流芝居かよ。雑かよ。
6.田所がなで肩で変。肩パットくらい入れてほしかった。
7.巻島が「変人だけどいい人」感がなく、単なるニヒルな意地悪っぽい先輩にしか見えない。しかも何か全体にちっさい。コンパクト。「ピークスパイダー」感がない。
8.夜の暗い部室に残ってインハイメンバーについて熟考しPCと睨めっこする金城は、普通に残業中のサラリーマンにしか見えない。(これは原作の金城を忠実に再現したら残業リーマンになったとも言えるのかもw)
9.鳴子の関西弁が変。アニメ版の関西弁に慣れているせいか(アニメ版でもそこまで関西弁の完成度が高いわけではないが)、映画版の鳴子は普通のイントネーションで喋ったと思ったら語尾だけ関西弁でいちいち「ん?」と引っかかってしまい気持ち悪くて話の内容が頭に入ってこない。身近にバリバリの関西弁を喋る人間がいるので余計に気になる。方言の指導者の人は何やってんだ。
10.エース今泉のゼッケンが5番なのは何故?普通強い人の方が小さい番号が割り振られるイメージなのだが(原作でも今泉は1年生3人の中で1番若い番号だったし)、敢えて鳴子が4番であることにどんな理由が?金城は何を思って鳴子=4番、今泉=5番としたのか?違和感しかない。
11.インハイ予選が初レースの小野田なのに、ゴールを取るのに何故今泉と小野田を出すのか。かなりの賭けなんじゃ?まだ小野田、そこまでの実績も信頼もないよね?
12.ゴール前のカーブで観客の中に「小野田」の看板を持った人がいた。ロードバイク初心者で1年生で無名の小野田の看板……え身内?
13.敵のナンソウ高校は早くにエースが1人で飛び出し、片や総北高校は残り5キロまで小野田が引いて今泉が1人で出る。ナンソウの子は1人なのにゴール直前まで今泉と競う。アシストに恵まれていたらナンソウの子の方が普通に強いよねーあーかわいそ。
14.てか、たかが県予選レースで道路って封鎖するもんなの?原作読んでる限りだと、県予選ってのは周回コースを何周かして最終的に1位を競うレースってイメージなんだけど。一般人からしたら、インハイ県予選レースごときで道路封鎖されたら迷惑じゃね?
先にも書いたが、映画レビュー評価は悪くないので私の頭が原作に染まりすぎてて受け入れられなかったのだろう。
原作を知らず、ロードレースについての知識も何もない人が観たらそれなりに楽しめるのだろうね。あるいは、完全に原作と切り離して別物として観ることができるならば。
おそらく、作る側の方々も一生懸命作ったんだと思う。
小野田役の子も、今泉役の子も、別に嫌いじゃない。わりと好きな方だ。
その感想がこんなことで申し訳ない。
映画のストーリー上、(インハイ本戦で起こった事件をこの映画の予選レースでやってしまった為)続編はないと思われることが唯一の救いだ。