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そもそも何を分析したらいいの?

データ分析を始める際の「何から手をつければ良いか」の不明点を解消し、より効果的にデータを扱えるようになるためにはどのようなステップを踏めば良いのかをまとめてみました。


分析のポイント


1.分析の目的を考える

はっきりとした目的を定めます。

  • 分析はビジネスの具体的な目的に合わせて行われるべきです。これにより、データから有益な洞察を得るための正しい方向性が確保されます。

  • 分析の目的を明確にすることで、効率的な分析が可能となり、限られた時間内で最大の成果を上げることができます。

データを使った目的は、次の5つに分けられます。

1. 変化の要因を知りたい
2. 目標を立てたい
3. 施策を作りたい
4. 施策の効果を予測したい
5. 実施した施策の効果を知りたい


2.指標と比較方法を選ぶ

代表的な指標を考えて、その指標の値を見て比較します。

  • 分析の目的に基づいて、どの指標を使用するかを決定します。

例えば、Webサイトの訪問者数が減少した原因を調査する場合、時系列での比較やグループ間比較が有効です。


3.比較してみる

分析の目的を考え、それに沿った指標で比較方法を定める。

  • 具体的な比較を行い、分析の結果から次のアクションを考えます。

例えば、特定の月に売上が減少した原因がキャンペーンの不実施にあるかどうかを評価する場合が挙げられます。

基本的な比較方法

時系列比較
過去のデータと比較して、トレンドや異常な変動を識別します。
例えば、売上を月ごとに比較することで、昨年と比べてどのように変化しているかを評価します。

ベンチマークとの比較
目標や基準となる数値や競合との比較を通じて、自サイトのパフォーマンスがどれほどであるかを把握します。
これにより、どの程度のギャップがあるかが明確になります。

グループ間の比較
異なるグループやカテゴリ間でのデータを比較し、特定のグループがどのように異なるかを理解します。


各サイト別で見るべき代表的指標


1.全サイト共通

どのような目的のサイトでも、集客がなければ成り立ちません。
集客状況を測る指標として重要なのが、ユーザー数とセッション数です。

・ユーザー数
何人のユーザーがWebサイトを訪問したか。
(1人が複数回訪問しても1カウント)

セッション数
ユーザーが何回Webサイトを訪問したか。
(1人が複数回訪問した場合、その分をカウント)


2.ECサイト

購入を目的とするECサイトは、売上を中心に見ます。
他にも1人当たりの売上単価や、1人当たりの購入個数も指標です。

・売上
どれくらい売上が上がったか。(金額)

・コンバージョン数
どれくらい販売件数があったか。


3.メディアサイト

広告収益メディアサイトは、回遊して読まれることが重要になります。
広告で収益を上げている場合は、売上も代表的な指標です。

・ページビュー数
何ページ見られたか。

・売上
どれくらい売上が上がったか。(金額)


4.ブランドやコーポレーションサイト

コーポレートサイトやブランドサイトには、自社や自社ブランドを知りたいという人が訪れます。
指名キーワードで表示したいページが1位になっているかを確認します。

・指名キーワードの検索順位


5.データベースサイト(求人、不動産、旅行などのマッチングサイト)

データベースサイトとは、求人や不動産、旅行など多くの案件を載せてユーザーとマッチングさせるサイトのことです。

・掲載課金でマネタイズしている場合
PV数(サイトの集客・回遊率が重要)

・成約課金の場合
コンバージョン数(申込件数がどれくらいあるかが重要)


データ分析事例


1.セッション数減少の分析

コーポレートサイトの基礎分析で、時系列での比較を行ったところ、先月のセッション数が昨年対比20%も減っていました。

・分析目的
トップページへのセッション数が大幅に減少した理由は?

方法
トップページの流入チャネルを調査、自然検索からのセッション数が減少していることを特定します。

発見
自然検索での指名キーワードの順位が下がっており、セッション数の減少につながっていることが判明しました。

次のアクション
別ドメインのページがセッションを奪っていることが原因と判明、メインのドメインとの統合を検討します。


2.ECサイトでのABテストを通じた施策の効果測定

ECサイトでの基礎分析の結果、コンバージョン数が最も多いランディングページは商品詳細ページだとわかった。
商品詳細ページをもっと強化していきたい。

・分析目的
ECサイトの商品詳細ページにおける「初回購入で5%オフクーポン」
の表示効果を調べてみる。

方法
ABテストを実施し、クーポン表示の有無でユーザーグループを分けて効果を比較してみる。

結果
クーポンを表示したBグループのコンバージョン率が統計的に高いことがわかりました。

次のアクション
全ユーザーに対してクーポン表示を行うことを決定します。


このようなアプローチにより、データを効果的に活用してビジネスの問題解決や改善策の策定につなげることができるようになります。


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