#2 余すとことなく愛したい
アップサイクルをモットーにスタートしたChicolatte(チコラッテ)ですが
弊社でもポーチやバッグなど型紙を取り終えた使い端は、
どうしても余ってしまい、それを捨てられなかった故に気付けば大量の
切り刻まれた後のスカーフが残っていました。
(数年分なので本当に物凄い量!!)
何か使えないかと、ずっと悩んでいたところ施設さんからの提案で
とあるサンプルを作ってみた素材が物凄いインパクトに仕上がり
少しデザインを変えをさせてもらって出来たのが
通常「バサバサシリーズ」。
小さく切り刻む事で最後の最後まで素材を無駄にせず使い切る事が出来て
商品自体のインパクトもあって凄く可愛く仕上がりました。
ただ・・・
スカーフは化繊のものが多く、スカーフを切った事がある方なら想像がつくかもしれませんが、切った後の糸が大量に出てしまい
そのまま商品にする事は出来ませんでした。
そこで最終的に更に手間をかけて、
一枚一枚、裁断した後の生地を専用の溶剤(ボンドみたいなもの)に付けて
一枚一枚、乾かす。
この手間を加える事で糸ほつれが軽減されました。
出来た生地を専用のネットに一枚一枚結び止めてバサバサシリーズは
完成します。
想像を絶する手間をかけて一点一点出来るまでの時間は
他のどの商品より遥かに時間がかかります。
それでも、そんな個性的なバッグは今でも人気の商品となりました。
ヴィンテージのスカーフを使用しているが故に
どうしても汚れや生地のツレなどが入ってしまうものも多く
これを違う見え方に出来ないものかと挑戦したのがHAKU シリーズ。
生地の裁断前に施設の方で気になる素材をピックしてもらい
国内の箔押し工場にてドット柄の箔押しを押してもらうという仕様。
それぞれのスカーフの厚さが異なり均一の厚さにしなければ箔押しの工程が難しく、クリアさせる為に箔押し工場へ入れる前に一枚ずつ芯地を貼る工程を加えました。
この全ての手間を丁寧にこなす施設の努力は凄まじい。
その手間は、私達の物作りではそれだけの人の作業となり
結果、一石二鳥が三鳥となり手間が掛かった分
やはり愛おしさも増します。
そのままでも十分素敵なヴィンテージスカーフですが
デメリットもあり、そのデメリットも最後まで愛したい。
時代を越えて、様々な人の手を越えて出来る
この2つのシリーズ商品は私にとって特別なもの。
何より最後まで使いきるって、何て難しくて、
そして何て時間が掛かるんだ!!と、
身をもって学んだ過程でした。
だから、余す事なく最後まで愛してください。笑
Chicolatte 藤永 真理子
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