『スペースチキンマン』第9話「讃えよ自動販売機!」
前回のあらすじ
山形のブロニー君としゃべった。
チキンマンは円盤の中で
『フィンランド歌謡全集その3』を聴きながら
ものすごくいらいらしていた!
「だめだ!
アホロ計画と闘ってもいつも宇宙服の酸素がなくなってしまう!
宇宙服さえなければあんなやつらは皆殺しなのに!
しかもなんだこの歌は!」
フィンランド製ロボットのパーヴォが
チキンマンの大きなひとりごとを聞いた!
「なんだチキンマン!
お前は宇宙服が邪魔で勝てないのか?」
「ああそうだ!
あんなのを着て闘えるものか!」
パーヴォはピコピコと笑った!
「なにを笑うフィンランドめ!」
「じゃあ宇宙服を着なければいいじゃないか!
宇宙服なしで外に出る方法もあるのだから!」
チキンマンは驚いた!
「なぬー!
どうしてそれを早く言わない!」
「それはお前が最初に
”外に出るから宇宙服を出せ”と言ったからだ!」
「なぬー!
ああ言えば上祐!」
「お前が欲しいなら
飲めば宇宙空間でも普通に過ごせる飲み物があるぞ!」
「それはあれか!
漫画で読んだ事のある”宇宙あめ”みたいな物か!
出せ!それを出せフィンランド!」
「”宇宙あめ”か!うん!よく似ている!」
パーヴォは何と言っているのかよくわからない電子の言葉で
円盤の中に指令を送った!
すると!
天井に丸い穴が開いて
そこから自動販売機が降りて来たではないか!
ういいいーん!
「うわー!」
「さぁ!これを飲めば宇宙服なしで外に出られるぞ!」
「宇宙あめゆ!
宇宙あめゆだと!
あめゆなのか!
あめゆは嫌いなのに!」
「そんな事は知らない!」
「あめゆは飲みたくない!」
「だったら今まで通り宇宙服で闘うんだな!」
チキンマンは困った!
「んー仕方がないかぁ!
俺はアホロ計画を倒して中崎町を救わなければいけないのだ!
そこまで頼まれたら飲んでやろうじゃないか!
この自動販売機にはお金を入れるところがないけども
どうやったら買えるんだ?」
「自動販売機なんてのはたいがい蹴ったら出るさ!」
チキンマンは必殺技チャック・ノリス・キックを出した!
「チャクノリ・キーッ!」
がいいいーん!
ガタンと音がして宇宙あめゆが出て来た!
「ようし飲んでやる!
飲んでやるともさ!」
チキンマンは宇宙あめゆをストローで吸った!
「ぐうううーっ!
のどに・・・なんか・・・膜が・・・
くううーっ!
苦手だあああーっ!」
チキンマンは一生懸命宇宙あめゆを飲んだ!
残った宇宙あめゆをねこもぺろぺろなめた!
「さぁチキンマン!ねこの人!外に出てみろ!」
2人は円盤の外に出た!
「うわ!これは!」
なんと月の上でも普通に過ごせるではないか!
「いやっほーい!!!!!」
チキンマンはいっぱいよろこんだ!
「これでアホロ計画を一気にたたきつぶしてやるぞ!
ややっ!
うまいぐあいにシカがいる!
まずは俺がどれだけ強いか
シカを倒して見せてやろうじゃないか!
行くぞシカ!」
何の罪もないシカとチキンマンの一騎打ちが始まった!
さぁ!
やらかせチキンマン!
大事な事を教えてやろう!
お前がシカと呼んでいるのはウシだ!
(2020年5月13日)
このボタンでは私に製作費の援助ができるようです!大金持ちではないので援助は決して断りません!(大王より)