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『スペースチキンマン』第17話 「登れ!死の階段」

前回のあらすじ
 透明になる時に言わなくてもいいのに
 「とーーーーめーーーー!」と言った!
 それから洞窟に入った!


「おっかないトンネルだなぁ!
 なにか出そうだなぁ!」
チキンマンとボッチーとねこは
おそるおそる謎のトンネルの中を進んだ!

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「なにかってなに?」
「そりゃお前!あれだよ!
 新倉イワオとかだよ!」
「チキンマンは新倉イワオっていうのが怖いの?」
「覚えておくといい!
 地球人全員が新倉イワオを怖いんだ!」
チキンマンは腕の無線機で円盤にいるパーヴォを呼んだ!

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「こちらパーヴォ!どうしたチキンマン?」
「今おっかない洞窟を歩いてるんだ!
 何か音楽でもかけてくれないか?
 けどもフィンランド民謡はやめろよ!」
「あーわかった!
 洞窟だな?
 だったらこれだ!」
腕の無線機から
ザ・ドアーズの『ファイブ・トゥ・ワン』が聴こえてきた!
「そうそう!これだ!
 洞窟と言えばこれが一番ナウなサウンドだ!」
チキンマン達はナウな洞窟サウンドを聴きながら
どんどん先へと進んだ!
「♫ぶっ、ぶっ、ぶっ、ぶっぶー
  ぶっ、ぶっ、ぶっ、ぶっぶー」
2人で歌いながら歩いていると勇気が出たし
透明だった体はどんどん元に戻っていった!

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「ねぇチキンマン!なにか見えて来たよ!」
「本当だ!あれは階段だな!」
「どこに登る階段なんだろう?」
すると!
「まっはっはっはっは!」
「ややっ!その腹の立つ笑い声は!」
ドクター・デモリッションが現れた!

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「ようこそ秘密基地”アホロビル”へ!
 お前みたいなノーテンパーがここまでたどり着くとは驚きだ!」
「おのれドクター・デモリッション!
 ノーテンパーとか言うなバカ!」
チキンマンはドクター・デモリッションを殴ろうとした!
しかし!
「待てチキンマン!
 私を倒してもアホロ計画は終わらない!
 いい事を教えてやろう!
 このアホロビル5階には
 アホロ計画の総帥”アホロ・クリード”様がいらっしゃる!」
「アホロ・クリード?」
「近畿大学の悪の頂点と言われる
 アホロ・クリード様を倒せばお前の勝ちだ!
 だが!
 お前は決して5階までたどり着く事はできないだろう!」
それを聞いてチキンマンはひるんだ!
「悪い事は言わん!
 死にたくなければおとなしく中崎町へ帰れ!」
「む、むむー・・・。」
「どうするチキンマン?」
「・・・。」
チキンマンは腕の無線機に向かってしゃべった!
「おいパーヴォ!」
「次はなんだチキンマン?」
「また音楽をかけてくれ!」
「今度はどんな音楽がいいんだ?」
「・・・階段を登るのに一番ナウなやつだ!」
ドクター・デモリッションは驚いた!
「なぬ!」
少しすると無線機から
映画『ロッキー』の『ゴーイング・ディスタンス』が流れ始めた!
「ナイスだぜパーヴォ!」
「まっはっはっはっは!
 どこまでもノーテンパーなやつだ!」
「階段を登ってアホロ・クリードと闘うなら
 この曲しかないだろ!」
「いいだろう!ならば死の階段を登るがいい!
 まっはっはっはっは!」
ポフンと音を立ててドクター・デモリッションは消えた!
チキンマンとボッチーは階段を見上げた!
「こわいかボッチー?」
「いいや!チキンマンと一緒ならなにもこわくないよ!」
「じゃあ・・・行くぜ!」
チキンマンとボッチーとねこは
ゆっくりと階段を登った!

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チキンマンはいっぺん落ちたが
はい上がる根性を見せた!
「上がって来いチキンマン!
 お前はスーパーヒーローだろ!」
いつものチキンマンならばもうあきらめるのだが
音楽のおかげで最後まで登りきった!
「なんだここは?」

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2階に登ったチキンマンたちに
不気味な低い声が聴こえた!
「こいつぁうれしいな。
 久しぶりに客人か・・・。」
声の主は一体なにものか?
敵か味方か?
普通に考えてまず間違いなく敵だ!
だったらやらかせチキンマン!
それよりも無線機からの階段登り音楽はいつの間にか
H2Oの『想い出がいっぱい』になってるぞ!

(2020年7月1日)


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後藤ひろひと
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