推しの虚無僧の話④

こむたんとこむさんだけで完結すると思っていた虚無僧だけど、ついに3人目が現れた。

ザキオカさん。

岡山のバンド「鉄座布団」のベーシスト

きっかけはたまたまバンド垢からTwitterフォローされて、覗きに行ったら虚無僧がいて……という感じ。
結構しっかりバンドやってるんだーって思った。

そこから配信ライブとかちょこちょこ見に行って、ゴリッゴリの重低音とフワッとしたよく分からないMCに完全に沼り、やっぱり実際会ってみないとな。って事で今年の4月に初遠征。Twitterでも結構絡んでたのもあって、割とすんなり受け入れてもらった。

会うまでは、虚無僧とはいえ全く知らない人だし、バンドも人間椅子のコピーで触れた事ないジャンルだし、ヤバい人だったらどうしよう……って不安もあった。
でも、実際会ってみたらドラムのGTさん、ギタボのオクムラさん含めみんな優しいし、とても良い人たちだった。

ザキオカさんは割としっかりシャイボーイで、隣にいてもあまり話してくれない。そして(GTさん曰く)メンヘラだって言ってた。(虚無僧とメンヘラは切っても切れないらしい)
でも、ステージ上ではしっかりカッコイイし、不意にファンサとかしてくるし、相変わらずよく分からないこと言ってるMCはツボだし、なんか好き。
そして、hina*やthroughmakersとして、人間の姿でベースを弾いてるのも良い。
throughmakersは、ザキオカさんがやりたいように音を出して、GTさんも乗っかるように音を出して……って捉えどころの無い音楽だけど、結局そうやって音と向き合ってただ遊んでるのが好きなんだなぁっていうのが感じられて、なんかほっこりする。


ザキオカさんに会って、私の中で虚無僧に対する認識がひとつ変わった気がしてる。
東京の2人は、初代2代目って関係上どうしても多少の蟠りがあるし、こむさんはこむたんから引き継いだ。って所がある。でも、ザキオカさんは全く別ルートから生まれた虚無僧だから、こちら側の蟠りも無ければ自由だ。
そんなに本気で顔を隠す必要も無い。話さないなんて設定もない。キャラとしての虚無僧ではなく、人間としての虚無僧。という感じ。
人間としてステージに立っていることも隠さない。
なんなら普通に天蓋取っちゃう。
ずっと「虚無僧はこうあるべき」という初代の残した見えない鎖に無意識に囚われていた私にとって、ザキオカさんとの出会いは転機だったんだと思う。

もちろん、ゴチゴチに固めた虚無僧というキャラクターを大切にしてるこむたんも、それを踏襲しつつ自分らしい虚無僧を作り上げたこむさんも大好きだ。
だけど、それはそれとして、虚無僧ってもっと自由であっていいんだな。って思えるようになった。


そして、もう交わることの無いこむたんとこむさんだけど、鉄座布団が間に入ることで虚無僧の交流が産まれているのも本当に嬉しい。
「こむの日」で盛り上がったり、愛コムの話に乗っかってくれたり。第三者の立場だから出来る。何も知らないでいてくれるから出来る。そんな繋がりが見られるだけで私は3人とも好きでよかったな。って思える。

まさか、東京から遠く離れた岡山の地で、新たな道が開けるとは……人生は何があるか分からない。
ともあれ、本当に鉄座布団とザキオカさんには本当に出会えて良かったし、きっとこれからも3人大好きだ。全ての虚無僧に幸あれ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?