【声劇台本】GAME OF WORLD
【声劇台本】GAME OF WORLD
ジャンル
ミステリー
登場人物
稲葉社長(いなば)
竹内(たけうち)
猪坂防衛大臣(いのさか)
アナウンサー
皆藤(かいとう)
大宮(おおみや)
台本
稲葉社長「え~皆様、お待たせしました…
…我社が開発した!新VRを発表します!今回、我々が発表するのは
プレイヤー次第で結末が変わる……
ゲームのストーリーが人それぞれ
変わるのです!どいうことか……
皆さん、不思議と思っていますね!
今回は、ゲーム内のAIが自分自身で
考える為、あなたの行動や発言により、ゲーム内のCPUの行動や言動が
変わります!もちろん、敵や天候だったり、全てが変わるため
ゲーム内のエンディングも人それぞれ……さぁ!皆さんも冒険の旅に
出ませんか!」
竹内「いや~すごいな!流石社長だ!」
アナウンサー「稲葉社長、ありがとうございました。それでは皆様、
実際のプレイ映像をご覧下さい!」
竹内「社長!今回も売上凄いことになりそうですね!既に予約が」
稲葉社長「竹内くん……当たり前じゃないか、我々は最高の作品を作っているのだよ……」
竹内「はい!いや~本当すごいな~」
稲葉社長「竹内くん……君はゲームを
プレイする側か……それとも……
私と一緒に作る側………どっちだい?」
竹内「えっ……ぼ、僕はもちろん、
社長と一緒にゲームを作りたいです!」
稲葉社長「そうですか……なら付いて来なさい……これからも私に……」
竹内「はい!」
そして……6年後
稲葉社長「えっ~皆様、遂に私たちは、革命を起こしました!今回発表
いたします。我々の新作!!
GAME OF WORLD!!なんと……
遂に、VRの世界に革命を起こしました!なんと……ゲーム内での感触や
匂い等を感じる事ができます!
まさにリアルを追求し開発された、
我々の最高傑作です!皆様!大変
お待たせしました!VRの世界に革命をお届けします!!」
竹内「す…すごいや!やっぱり社長は最高だ!」
アナウンサー「それでは、実際の
プレイ動画をご覧下さい。」
竹内「社長お疲れ様です。今回も
大成功間違いないですよ!」
稲葉社長「竹内くん……」
竹内「はい、どうしました?」
稲葉社長「私は……これを最後に
この業界を去ります。あなたは、どうしますか?」
竹内「えっ……えっ!?しゃ、社長!
どどっ、どうしてですか?」
稲葉社長「あなたも、わかりますよ…
近い内に……それで、前も聞きましたが……あなたはプレイする側か
私と作る方か、どちらですか?」
竹内「それは、もちろん!社長に着いて行きます!」
稲葉社長「それでは、数ヶ月後に連絡します。それまでは、ゆっくり休みなさい。」
竹内「は…はい、わかりました……」
そして、ゲームが販売され
4ヶ月後……
売り上げは、今までで、最高の売り上げを記録したが
ある問題が発生した。
ゲームをプレイした際に
物を触った時の感触や匂いと
五感を感じることが出来るようになった
それにより、痛み……痛覚も感じるようになった。
その事は公表されておらず
FPS等の銃での撃ち合いや
格闘ゲーム等をプレイした人は
その痛みのショックで
トラウマになり
精神を病む者
VRの世界と現実との区別が出来なくなり
犯罪を起こす者
様々な事件が起こっていた。
竹内「社長……」
稲葉社長「久しぶりだね……よく来てくれた。」
竹内「社長!大変なことになっていますよ!連日、メディアやプレイした
人の家族等、いろんな人から連絡が
毎日来て、大変ですよ!
会社の方にも、団体が訴えに毎日来てますし……どうすれば……」
稲葉社長「あぁ、想定内ですよ!
それに、本当の目的はこれからですし。」
竹内「えっ……どういう事ですか?」
稲葉社長「まぁ、とりあえず中に入ろう……こっちへ」
竹内「は…はい」
???「やぁ~稲葉社長!来ていただきありがとうございます」
竹内「こ……この方は!?まさか猪坂
防衛大臣!」
稲葉社長「そうです」
竹内「でも、どいうことですか……?」
猪坂防衛大臣「稲葉社長、この子が
竹内くんか!どうぞ、よろしく!
」
竹内「よ…よろしくお願いします」
猪坂防衛大臣「ところで…データの方は?」
稲葉社長「こちらです」
猪坂防衛大臣「あぁ!ありがとう。実用性としては、どうかね?」
稲葉社長「えぇ、問題ないかと」
竹内「社長どいうことなんですか?」
稲葉社長「あぁ!我々のVRですが
これを軍の戦闘強化プログラムに
使用できないかと頼まれましてね
極秘に進めていたプロジェクトなのですよ」
竹内「戦闘強化プログラム……?」
猪坂防衛大臣「おや?君は聞いていなかったのか、実はね…今の日本の軍
自衛隊は訓練をしているが
なかなか、実践がないだろ……
だから、VRの世界でなら、どうかなと!私が稲葉社長にお願いをしてね」
竹内「でも、今回の件と何か関係が?」
稲葉社長「えぇ、まぁデータ収集ですかね!実際に痛覚等を感じなければ
実践では通用しないと思いましてね
もし、五感を感じなければ
実践で、ゲーム感覚のままだと
命を落とし兼ねない、その為
五感を感じるように、開発しました」
竹内「まさか……一般人を実験台に!?」
稲葉社長「まぁ、そうなりますね
これも、国の為ですよ…竹内くん」
竹内「社長……」
猪坂防衛大臣「うむ、だが問題点としては、どんな事があるかね?」
稲葉社長「そうですね、痛み等を感じる為、精神的な苦痛や恐怖による
精神面へのケアーが必要になるかと」
猪坂防衛大臣「なるほど…他に何かあれば、また教えてくれないか」
稲葉社長「はい、お任せ下さい
それでは、失礼します」
竹内「社長……あの……」
稲葉社長「竹内くん、安心してください、我々の安全は確保されています」
竹内「社長は、これからどうするんですか?」
稲葉社長「そうですね……新世界……
でも作りましょうかね!」
竹内「新世界……ですか?」
稲葉社長「えぇ……あなたは、どうしますか?私に付いて来ますか?
それとも……」
竹内「……僕は」
社長の言う、新世界とは何なんだろうか
僕は、これからどうしたらいいのか
この世界はどうなってしまうのか
僕には……わからない……
大宮「これだけか?」
皆藤「そうみたいよ、これ以上の記憶(情報)はないみたいね」
大宮「たっくよぉ!せっかく見つけたのに、これだけかよ!これじゃあ
稲葉の情報収集は、またゼロからかよ!」
皆藤「まぁ~これ以上の記憶(情報)は無いのか……消されたのか……わかないけどね」
大宮「クソッ!裏の記憶バンクから
竹内の見つけたのによぉ!
それに!本当に稲葉は生きてんのか?」
皆藤「情報によると……だけどね
言っても、生きているのは脳だけど、既に脳はデジタル世界に残してるか
もしくは体を機械化して
脳を移植してるかもね」
大宮「だろうな…早く見つけて休暇
にしたいぜ」
皆藤「まぁ、私たちの今見てるのも
デジタル世界で、作られた世界かも
しれないけどね」
大宮「おいおい!そりゃねぇだろ!」
皆藤「私たちが産まれる前から稲葉はこの技術を使って、いろいろやっているのよ」
大宮「まぁ、そうだけどよ…」
皆藤「さて……次行くわよ」
大宮「りょーかい!」