桃太郎伝説~OGRE~第七章

桃太郎伝説~OGRE~第七章

火猿のヨイチVS水王我

登場人物(4人)
火猿のヨイチ
水王我
タツキ
足軽

台本

時は少し遡り
火猿のヨイチ

火猿のヨイチ「おっしゃぁぁぁぁ!」

鬼「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」

火猿のヨイチ「どうじゃ!ワシは強かろう!ガッハッハッ!」

???「水泡!!(すいほう)」

火猿のヨイチ「おっと!?なんじゃ危ないのぉ?誰じゃ?」

水王我「ふふっ!私はOGRE四天王の一人、水霊(すいれい)の水王我と申します。」

火猿のヨイチ「ほぉ!すい……すいほうぐか!ガッハッハッ!ワシと喧嘩しに来たんか?」

水王我「やれやれ……低脳な人間ですね。名前も覚えれないのですか?」

火猿のヨイチ「よっしゃあ!行くぞ!炎国覇!(えんごくは)」

水王我「水栓!(すいせん)」

火猿のヨイチ「ほぉ!水の柱で、ワシの火を止めよったか!ガッハッハッ!おもしろいやつじゃ!」

水王我「ふっ!熱苦しい人だ……さてさて、次は私の番です!水霊術、水域界!(すいいきかい)」

ヨイチの足元に水がみるみる溜まっていき
まるで、大きな水溜まりみたいになっていきます。

火猿のヨイチ「おっと!?こりゃなんじゃ?水が無い所から水が溢れておるわ!」

水王我「ふふっ!このまま溺れなさい!」

火猿のヨイチ「わしゃぁ!泳ぎより、木登りの方が得意なんじゃがなぁ!ちっとまずいのぉ~!」

水が溢れ、みるみるヨイチの体の高さよりも高く水が溜まっていきました。

火猿のヨイチ(こりゃ、早く水面に上がらないとまずいの!)

ヨイチが水面に向かい泳いでいきます。

水王我「水零弾!(すいれいだん)」

火猿のヨイチ「ぐっ!」

水王我「苦しいでしょ?水の中ではあなたは無力!溺れ死なさい!」

火猿のヨイチ(まずいの!あれを使うか……)

ヨイチは、耳に付けていたカフカ外すと
ヨイチの体は火に包まれました。

すると、周りの水が蒸発していきます。

水王我「ほぉ?そんな力をお持ちでしたか?」

火猿のヨイチ「ふぅ~危ないのぉ~!久々じゃ!ワシが本気を出すのは!」

水王我「さて……私も急いでおりますのでいきますよ!」

火猿のヨイチ(さて……この姿で戦える時間は限られちょる!早う終わらせるか!)

火猿のヨイチ「いくぞ!火炎煉獄(かえんれんごく)!」

水王我「水千槍(すいせんそう)!」

火猿のヨイチ「お互い、相性が悪いのぉ!だが!これならどうじゃ!獄炎歌(ごくえんか)!」

水王我「くっ!これは……すごいですねぇ………」

火猿のヨイチ「どうじゃ!ワシの火は!これで終わりじゃ!」

その時、水王我が不敵な笑みを浮かべました。

水王我「ふっ………ふっはっはっはっ!もう勝った気でいるんですか?………甘いですね!私が本気を出したとでも?」

火猿のヨイチ「なんじゃ……?」

水王我「くっはっはっはっはっ!見せてあげましょう!あなたが初めてですよ!いきますよ………水霊術……水霊魔獣召喚!(すいれいまじゅう)」

すると、巨大な水の渦が出てきました。
そして、その中から、巨大な水の魔獣が現れました。

火猿のヨイチ「なんじゃ……こいつは!?」

水王我「クックックッ!我が魔獣、水神獣(すいしんじゅう)ですよ!」

火猿のヨイチ「ぐっ!?こりゃ……まずいかのぉ……」

水王我「水神獣よ……我に力を貸せ!さぁ!我と一体化するがよい!」

水神獣が水王我と一体化しました。

火猿のヨイチ「何……一体化しおった!?」

水王我「この姿になるのは久しぶりですねぇ!これで、あなたもお終いです!水魔双槍(すいまそうそう)!」

火猿のヨイチ「炎陣六花(えんじんろっか!)」

だがしかし、ヨイチの攻撃は
水王我の攻撃にかき消されました。
ヨイチは水王我の攻撃をくらい
壁に叩きつけられました。

火猿のヨイチ「ぐっは!!なんちゅう力じゃ……ワシの火が……」

水王我「所詮人間……この私に敵うはずない。いきますよ!水魔獄独霊魔(すいまごくどくれいま)!さぁ!終わりです!」

火猿のヨイチ「うぁぁぁぁぁぁ!」

火猿のヨイチは倒れました。

水王我「あなたの命(ひ)も、消えましたね。」

火猿のヨイチは薄れゆく意識の中
ふと、思い出していました。

火猿のヨイチ「よぉ!兄弟!勝負じゃ!」

タツキ「何だ?ヨイチ!また勝負か?懲りないやつだな!」

火猿のヨイチ「今度はワシが勝つ!」

火猿のヨイチ「ぐっ!?負けた……タツキは強いのぉ!これでワシの99勝100敗35分じゃ!」

タツキ「たくっ!よく覚えてんなぁ!まぁ、俺の100勝目!そして、お前の100敗目だ!」

火猿のヨイチ「何!次は勝つからの!兄弟!ガッハッハッ!」

タツキ「やれやれ!」

火猿のヨイチ「のぉ~兄弟、次の戦じゃが」

タツキ「分かってるよ!俺が敵の大将の首を取る!そして、この国を救う!」

火猿のヨイチ「そうじゃ!じゃからワシは全力でサポートするけぇのぉ!」

タツキ「あぁ…頼むぜ…ヨイチ」

そして、戦が終わり

火猿のヨイチ「よぉ!兄弟!どうじゃ?やったか?」

タツキ「……いや……」

火猿のヨイチ「どうしたんじゃ?みんなも暗い顔して?何があったんじゃ?」

足軽「タツキが大将の首を取り逃したんだ……ワシらが人質に取られ、ワシらを助けたんじゃ!」

火猿のヨイチ「そうじゃったか……なら、お前さんたち助かって良かったじゃないか!よぉやったわ!兄弟!」

足軽「黙れ!俺たちは国の為なら死んでも構わなかった!大将の首さえ取れれば良かったんじゃ!なのにこいつは!」

火猿のヨイチ「何を言っとる!?タツキはお主らの為に……」

足軽「うるさい!敵の大将の首を取ると抜かしておいて!なんじゃ、このザマは!どうするんじゃ!」

火猿のヨイチ「のぉ!落ち着けぇて!」

タツキ「ヨイチ!いいんだ!俺のせいだ!」

火猿のヨイチ「じゃが!兄弟!」

足軽「タツキ!わかっているよな?」

タツキ「あぁ……責任を持って、俺は腹を切る!」

火猿のヨイチ「何言っとんじゃ!そんな事せんでもええ!みんなも落ち着け!次こそ大将の首を取るけぇ!なぁ!」

タツキ「いいんだ、ヨイチ…」

足軽「そうじゃ!そうじゃ!腹を切れ!」

タツキは地面に膝をつき
短刀を抜き、腹を切ろうとします。

火猿のヨイチ「やめぇ兄弟!頼む!」

タツキ「みんな……ヨイチを押さえといてくれ!」

火猿のヨイチ「何をするんじゃ!離せ!兄弟やめるんじゃ!死ぬ事はない!」

タツキ「すまないな……ヨイチ…もう勝負はできそうにない」

火猿のヨイチ「待て!待つんじゃ!兄弟!」

タツキ「ありがとうなぁ……ヨイチ……最後に、お前に伝えたい事がある。」

火猿のヨイチ「兄弟……」

タツキ「あの技……お前も修得してみろ、そしたら、お前はもっと強くなれる」

火猿のヨイチ「じゃが、あの技は兄弟、お前にしかできん!ワシには無理じゃ!」

タツキ「できるさ!確かにあの技は繊細な技だ。お前のような豪快な性格には向いてないかもな……だが俺は信じてるぞ!後は頼んだ!民を……国を救ってくれ!」

火猿のヨイチ「タツキーーーーー!」

水王我「さて!あちらの方も勝負がついたみたいですね……」

火猿のヨイチ「よぉ……待たんかい!まだ……終わっちょらんぞ!」

水王我「おや?まだ生きてたんですか?では、次こそ終わらせてあげますよ!」

火猿のヨイチ「ふぅ~……まったく……兄弟よぉ……見ててくれ……」

ヨイチはカフカを耳に付け
元の姿に戻りました。

水王我「おや?いいのですか?」

火猿のヨイチ「ええんじゃ…この力も長くは無理じゃ、それに……次で決めるけぇのぉ!」

水王我「ふっ……ふっはっはっはっ!おもしろい冗談を!あなたの命(ひ)は、もう既に消えかけている。もう私には勝てませんよ!」

火猿のヨイチ「何を言うとんじゃ……まだ消えとらんわ!」

水王我「では!これでさよならです。水霊華(すいれいか)!」

火猿のヨイチ(のぉ~兄弟……お前の技、今ならできる気がするわ……)

水王我「さぁ!消えなさい!」

火猿のヨイチ「火炎極(かえんごく)………炎心烈弾(えんしんれつだん)!」

水王我「何ですかそれは?そんな小さくて細い火なんて、私の水霊術で消えますよ!やはり力なんて残っていないんでしょ?」

火猿のヨイチ「何を言うとんじゃ……この火はのぉ………」

ヨイチの火は
水王我の攻撃を突き抜けていきます。

水王我「何ぃぃぃぃ!私の攻撃を突き抜けていく!?何故だ!?何故消えない?それどころか、私の水が蒸発していくなんて!?」

火猿のヨイチ「どうじゃ!例え小さな火でも、それが燃え、大きな火となるんじゃ!そして、この技は火を一点に集中させる事により、他の技より火力が違うんじゃ!」

水王我「なん…だと!?」

ヨイチの火が水王我の体を突き抜けました。

水王我「何ぃぃぃぃ!この私が!?私が負ける……だと!?そんなバカなぁぁぁぁぁぁ!」

水王我は倒れた。

火猿のヨイチ「どうじゃ、兄弟……お前の技、できるようになったぞ……さて、Mark XⅡさんは、大丈夫かの?」

火猿のヨイチVS水王我
勝者火猿のヨイチ

その頃、コードネームキジは

コードネームキジ「さて、私も戦場に行きますか……」

航空隊「メーデ!メーデ!うわぁぁぁ!」

第八章に続く

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