育児を伴う専業主婦という仕事
結婚しても当たり前に仕事を続けていけると思っていた数年前。
結婚と同時に夫の転勤が分かりついて行くことにすると、自分の仕事は辞めざるを得なくなり、その後に妊娠、出産、引っ越しを何ループか繰り返している。
今の私の仕事は、育児を伴う家事全般所謂専業主婦。
気付けば5年以上になり、前職では5年経つと中堅になるはずだが、現職ではまだまだ新人である。
前職は医療関係であったため、身体的精神的な面で厳しい場面にぶつかる事が多々あった。
こんなことを言うと身も蓋もないが、ストレスを抱えている人たちと接する仕事は、自分の心身を如何に保てるかが1番大事だと気付かされる日々だった。
「どんな物事も必ず意味がある。今は分からなくても。」
と私の母は言っていたが、日々の暮らしの中で納得することがあった。
前職に就いていた時に培われた経験が意外と育児や家事に活かされている。
時間内に仕事を終わらせる事。
→幼稚園のバスへの送迎までにひと段落家事を終わらせて出発する。
認知症のある患者さんを対応する際に何度も同じ事を繰り返しても受け入れる姿勢。
→もう一回!という子どもたちのリクエストに応えて本を読んだり、踊ったり、向こうが根負けするまでやる。
早く食べて、残った時間で書類業務。
→2人の子どもを食べさせつつ、自分の口の中に放り込めるタイミングでご飯を詰め込む。
分からないことは臆することなく尋ねる。
→とにかく育児の相談窓口は沢山持って、些細なことでも聞く。
イレギュラーが発生したときのスケジュールの組み直し。
→そもそも子どもが居る中で確定の予定は入れられない。全て未定で動く。
きちんと事象を羅列してみると、子育てや家事に色んな経験が活かされている事に今更ながら気付く。
このように考えると、
「専業主婦でも簡単に稼げました。」
「家で楽々在宅ワーク。」
「この商品を他の人にも、、、以下略。」
など世間の経済活動に参加できてないコンプをくすぐってくる言葉に惑わされずに済む気がしてきた。
経済はまわせてないのかもしれないけど、育児を通して私のキャリアは確実に積まれていっている。そこに忍耐力を伴いながら。
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