忙しい楽し疲れた日
10月13日日曜日。
休日にしては早起きの日。本当はもっと寝ていたかったのだが、そうもいかなかった。以前観た記録映画「越後奥三面 山に生かされた日々」の続編「越後奥三面 第二部 ふるさとは消えたか」の上映が下高井戸シネマで行われたのだ。これは恐らくかなりレアで、この機会を逃すと次はそう無い。この作品の監督である姫田忠義特集が限定2週間のうち、この作品の上映はたったの3回だ。オンライン販売も無いので、9時10分のチケット窓口販売開始時間に間に合うように8時前に家を出た。
夫も相当疲れが溜まっている様子で、電車の中では終始寝ていた。映画は本編と特別映像と関係者のトークで合わせて3時間。かなりハードだったが、映画はとても良かった。この映画を観るまで、故郷が失われる(この場合はダムに沈んだ)こと、生まれてからずっと生活してきた場所が失われるということが、どういうことなのか、全然わかっていなかった、と思った。もちろん、観たからと言ってちゃんと理解できるわけではない。それでも痛みを感じる、胸はとても締め付けられた。閉校式が執り行われ、閉寺の儀式も、そして閉村式、そしてそして、ずっと住んでいた家がショベルカーで取り壊されていく。慣れない街の生活で、新聞配達や給食のおばさん、スーパーのレジなどサラリーをもらう生活が始まる。熊や兎を狩ったあの山にはもう入ることは許されない。なんなんだ、と思う。一体なんの権限で人の生活を奪うことができるんだ、国ってなんなんだ。怒りが込み上げる。きっとこんな風に住む場所を奪われた人は沢山いるのだろう。
映画が終わり腹ペコど。映画には美味しそうな兎汁が出てきた。兎汁を出す店は無いのでイタリアンピザの店へ。太極拳然り、この映画の上映も知らせてくれた友人から連絡が来ており、下高井戸でオススメのご飯屋や雑貨屋を教えてくれていた。ご飯屋に関しては、もうピザと決めてしまった後だったので残念だが、雑貨屋のオススメ内容に驚愕する。ここの石鹸シャンプーがお気に入りでずっと使っているというのだ。最近、ハンドソープを液体から固形に替えてから、固形シャンプーも気になっていたのだ。有名なのはエティークだけど、周りに使っている人がいないから使い心地を聞けないな、と思っていたところ。これは、買ってみるしかない!お店の雰囲気も店主のおばさんの穏やかな接客もとても良く素敵な店。最もスタンダードな石鹸と、洗顔用に洗浄力の高そうな黒い石鹸を購入した。どうやらこのお店が作っている石鹸であるようで、かなりお買い得な端っこ石鹸というものをオススメしてくれた。
ホクホクと帰宅して友人に購入した旨を伝えると「ごめん!石鹸だけだと髪がゴワゴワになっちゃうから、粉のトリートメントが必須なんだ!」と連絡が来た。がびーん。まだ石鹸シャンプーはお預けだ。
15時頃家に帰ると、ぐったり疲労困憊の夫に代わりわたしはテキパキと働いた。休日にこんなに動くのは珍しい。朝できなかった掃除機、台所布巾を重曹で煮、花を生け(映画のためにオンラインレッスンはサボってしまったので苦戦)、買い物に行き、夕飯を作った。寝る前にはぬいぐるみの整理をした。
ああ疲れたけど楽しかったな。
おとといはそんな感じです。