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〔鶴見線探訪〕オーイ!とんぼ道 〔日本鋼管専用鉄道〕

かつて鶴見川左岸の工業地帯を走った機関車は、今も乗ることができる。

JFEとんぼ道とは

▶鶴見小野駅と弁天橋駅の間、河口踏切付近にある遊歩道。JFEエンジニアリング株式会社が管理している。
▶かつて存在した日本鋼管専用鉄道の廃線敷地である。

JFEとんぼ道。旧日本鋼管専用鉄道跡

JFEの沿革

▶JFEエンジニアリング鶴見事業所の歴史は1917年に創業開始した浅野造船所に遡る。
▶浅野造船所に資材を供給するため浅野製鉄所が当地に発足、鶴見製鉄造船と名称が変わった後、1940年に日本鋼管と合併した。
▶日本鋼管株式会社は白石元治郎*が1912年に設立した製鉄メーカーであり、2002年をもって川崎製鉄と合併、JFEグループとなった。

* 御存知の通り武蔵白石駅の由来でもある

専用鉄道について

▶日本鋼管専用鉄道はもと鶴見臨港鉄道が1935年12月に敷設した弁天橋~鶴見川口間の鉄道の一部であり、同鉄道の国有化(*1943年)後に日本鋼管に移管されたものである。
▶鶴見小野駅から南下する鶴見川口支線と2箇所で平面交差していたことでも有名。なお鶴見川口支線は1982年に廃止されている。

今も走る機関車

明治村・蒸気機関車9号

▶この日本鋼管専用鉄道を走っていた機関車は、現在愛知県犬山市の明治村において動態保存中である。
蒸気機関車9号。これは日本鋼管所属時のナンバーと同じ。
▶1912年(明45)米ボールドウィン社製の富士身延鉄道*3号/37944機関車だった。
*現在のJR身延線の前身

銘板

▶1927年同鉄道の電化により余剰となり、東京丸の内商工へ売却、のち1936年に鶴見製鉄造船へ納入され、同社の9号機関車として活躍。1973年に明治村へ譲渡された。


参考資料


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