洲埼灯台の概要
位 置 北緯34度58分31秒 東経139度45分27秒
(千葉県館山市洲崎字大塚1043)
初点灯 1919年(大正8)12月15日
光り方 単閃白赤互光(30秒ごとに白1、赤1)
東京湾と太平洋の境界をなす
▶洲埼灯台と剱埼灯台(神奈川県三浦市)とを結ぶ線は東京湾の境界線と定義されている。
本灯台の建設の理由
▶不明であるとのこと。
▶洲埼灯台付近の海域は航海の難所であり、特に南方の平砂浦海岸への誤進入による座礁事故が相次いでいたという。
「庚申山」について
▶灯台の中腹に洲崎帝釈天(漂のコウシン様)があることによると考えられる。
▶「オカノエサマ」は「丘の上」だろうか?
▶庚申は60日に一度人々が集まり夜通し酒食を共に語り合うことで長命を願う民俗宗教である。元来人間に宿る「三尸(サンシ)」という虫が庚申の日に天へ悪事を報告することを阻止する意味合いがあったとされている。
▶帝釈天は信仰の過程で庚申の本尊とみなされた。この総本山が柴又の帝釈天である。この縁か、洲崎帝釈天にも寅さんのポスターが貼付されていた
漂(みよ)という集落名について
▶洲崎神社に参拝した源頼朝が笠を松に掛け「あれ見よ」といったことからとつたわる。この松は今もある。
▶当然のことだが、伝説のため額面通り受け取ることはできない。
▶「漂」の字には「ミヨ」という読み方はない。
▶もしかすると「澪」の誤記ではないだろうか。
▶「澪」は航路・水路のことであり、「澪標(みおつくし)」といえば近代以前の航路標識のことである。
▶前述の通り洲埼灯台の建設理由は「不明」。しかし、そこには古来から航路にかかわる地名が息づいていたのではないだろうか。
参考文献
洲埼灯台 船照らし100年 関東大震災、太平洋戦争乗り越え
【国登録有形文化財】洲埼灯台
https://www.city.tateyama.chiba.jp/syougaigaku/page010099.html