日記「密かなことは密かなままで」
河川敷にマーチングバンドの音が鳴り響く。
木曜日の恒例である。彼らが誰なのか全く知らないが、木曜日に河川敷に来れば彼らの音楽が聴ける。
密かな私の楽しみである。
自分が好きでやっていることが誰かの密かな楽しみになっているってすごいことだと思う。
押し付けがましい訳でもなく、他人に評価を求める訳でもなく、ただ好きを楽しんだ先に誰かの笑顔がある。
彼らが私の存在を知ることはこれから先もないだろうし、私から存在をアピールするつもりもない。
ただ毎週木曜日に彼らの音楽を聴きながら、好きな本を河川敷で読む。
これは私だけの密かな楽しみなので、密かなままで良い。