合格通知と同時に閉校の知らせ
2000年4月、私は財政難で3年後に閉校が決まっていた語学学校に入学した。そこの学校は、語学の勉強をしながらアメリカの大学でも通用する単位を取得することができた。
表向きは、もちろん留学するため。でも本当のところは、やりたいことも見つからず、センター試験を受ける自信もなく、とにかく大学に入れればどこでも良かったのだ。
私は『語』が付く教科は、もとから苦手で、嫌いだった。新聞も、本も読みたくない。文法も大っ嫌い…。でも、英語が話せたらカッコいいなぁくらいのお粗末な考えだった。
入学テストは、自宅に1枚のテストが送られてきた。文法問題とエッセーを書いた気がする。その後、学校に行き、さらにテストを受けて、あっさり合格してしまった。
私は高校生の時、祖父母の家に下宿していた。その日も、祖父母と夕食を食べながら進学の合格を喜んでいた。いつものようにローカルニュースを見ていたら、これから入学する学校が閉校になるという内容が流れてきた。合格通知を手にしのとほぼ同時に、閉校が確定したのだった。
慌てて、両親や高校の担任とも話し合った。しかし、閉校時に在籍している全生徒を渡米させるという学校側の意思があったため、強制的に送られるのであれば『ラッキー』と思い、そのまま入学することを決めた。