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ラノベを読むのが恥ずかしいあなたへ

・はじめに 

 さて、この記事では私のおすすめする本をご紹介していこうと思います!!今回私が皆さんにご紹介させていただく本は、『傷物語』という青春怪異小説です。2008年に講談社から出版された西尾維新さんが著者の本です。

 私が初めてこの本を読んだのは中学一年生の時です。当時、私は朝読書の時間にライトノベルを読むのにハマっていました。しかしライトノベルには女性のキャラクターや少し際どい挿絵があり、思春期真っ只中の私は後ろの人に見られていないか、オタクがばれてしまうのではないかと不安で仕方がありませんでした……。しかし、『傷物語』はカバーから取り外すとシンプルなデザインで、挿絵がありません。当時の私からしたら革命的な出来事でした。ライトノベルを読むのに抵抗がある方にもおすすめできる本です!!

・この本のあらすじ

 友人のいない高校生・阿良々木は美しい吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(以下「キスショット」)と遭遇します。しかしキスショットは美しさとは裏腹に、四肢が切断され今にも死にそうな状態です。血を寄越せと命令されますが、阿良々木は恐怖で逃げ出してしまいます。高貴な種族であるキスショットは自分が助けられるのが当然だと思っていましたが、阿良々木が逃げ出したことに焦りと死への恐怖が沸き上がり、子供のように泣きわめきます。美しさに魅了されたのか、阿良々木は逃げた道を引き返し、彼女に血を与える選択をするのです。血を吸いつくされ、阿良々木の人生は幕を閉じる…はずでありました。なんと阿良々木は目を覚ますと吸血鬼になっていたのです!!弱った姿で復活したキスショットの四肢を取り戻せば人間に戻ることができると知った阿良々木は、四肢を奪った吸血鬼ハンターたちに立ち向かっていきます。

・引き込まれる魅力について

 この本のキャッチコピーは、「青春は、「いたみ」なしでは過ごせない」です。なぜ「いたみ」とひらがなになっているのか疑問に思う方もいらっしゃると思うので、重要な引用をご紹介させていただきます。


「つまり、今回のことによって生じる不幸をみんなで分散して背負おうって話さ-誰の望みも叶わないけれど、それでいいんなら、そういう方法はある。」

「傷物語』(342貢)

 物語はバッドエンドで幕を下ろすのですが、終盤に不幸をみんなで分散をしようと考えます。つまりは「痛み分け」ということです。
「傷み」と「痛み」のダブルミーニングになっており、初めて気づいたときには、西尾維新さんの言葉遊びの巧みさに胸を撃たれ、ほかの作品にも興味が湧いていきました!!

・終わりに

 『傷物語』以外にも、たくさんの書籍があり「物語シリーズ」と呼ばれています。『傷物語』は物語シリーズの始まりが描かれた物語になっておりますので、興味のある方はぜひ手に取って読んでみてほしいです。それでは失礼いたします!!

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