PENTAX 17 を買ったお話 & レビュー
先月、公式オンラインストアで予約していた PENTAX17が1か月待ちで届き、鎌倉と韓国に持っていって撮影をしてきました。作例は次のnoteにて。
"ペンタックス イチナナ"と呼ぶらしいですね。私はイチナナちゃんと愛称をつけています(笑)
今回のnoteでは使用感、使っていいな、使いづらいなと思ったとこを素直に、躊躇なくレビューしていきます。
なお、私のフィルムカメラ歴は非常に短く、学部時代に一時的(1か月くらい)友人から借りたニコンのFM2を使っていました。その時の違いも交えて考察できればと思います。
外観
クラシックで、いかにも「フィルムカメラです。」という外面をしています。
軍艦部分は、マニュアルで撮影モード、露出を自分で設定することができます。シャッタースピードはどうやって設定するの?
という疑問をお持ちかもしれないですが、これはカメラで自動で設定してくれます。1/350秒~4秒の範囲ですので、日常使いには支障がないとは思います。
コンパクトなサイズかつ軽さで持ち歩きやすい。旅カメラにいいかもです。
レンズ部分を上から見ると、何やらピクトグラムが書いてありますよね。
それは後からご説明します。
使用感 - いい点
①軽さ
さっそく、使ってみての使用感です。
まずファーストインプレッションは「軽い!」です!本体は300ℊ以下で、どこにでも気軽に持っていきたくなる。そんなカメラです。
FM2は、もちろんレンズの重さによって変わりますが、単焦点の標準レンズを入れても1kg(ボディ600g+レンズ)近くあります。
軽さは正義です。
②撮影可能枚数
このカメラはハーフサイズフォーマットのカメラです。
通常35mmで1コマなのですが、その半分=ハーフ で撮影します。
すなわち一般的な36枚撮影可能なフィルムなら72枚、ワンロールで撮れます。フィルムが高騰している中、ありがたい設計です。
同時にフィルムを交換する手間も少なくなるので、ついついたくさん撮りたくなります。
使用感 -残念な点
①ゾーンフォーカス
このカメラの最大の特徴であり、使う人によっては苦痛でしかない。このフォーカスについてご説明します。
先にも書いた通り、レンズ上に6種類のピクトグラムがあります。
撮りたい対象に向けて、リングを合わせます。
例えば、風景であればパンフォーカスになるので、キリっとした写真を撮ることができます。このモードが一番ラクで安心できる設定です。
他のモードは、大体の距離感を覚えて撮影しなくてはいけないです。
なので、モードの選択をミスるとピンボケ多発の写真になってしまいます。
一応、オートモードという、いかにもフォーカスも何もかも自動でやりまっせ!というモードがありますが、これは固定のパンフォーカスで、いわば「写ルンです」のハーフバージョンです。
とても紛らわしい意味の分からないモードなので、私は使ったことがないです。
加えて、ファインダーは「アルバダ式ブライトフレームファインダー」というもので、一見、レンジファインダーのようですが、ただのファインダーで、ピント合わせもクソもありません。
しっかりファインダーを見ながら、ピントを合わせるというマニュアルのフィルムカメラに欲しい要素が欠けています。
この点FM2と比べて、使いづらさを感じた部分でもあります。
いずれにしても、初めてフィルムカメラ始めます! ピント合わせ?分かんない。じゃピクトグラムから選ぶか!という、ビギナーには優しい設計です。
ある程度カメラを使っている人なら、使い勝手の悪さに若干のモヤモヤを抱いてしまうかもしれないです(私はその一人)。
②ファインダー
さきほど、ファインダーのお話をしましたが、このファインダー、青系のコーティングが強いです。そのため実際見ている色味とはだいぶ異なります。
空を撮るときに一番顕著にその特徴がでるのですが、寒色系の色味なので、これは気にしないようにしても気になっちゃうよくない設計ですね。
あと、結構、ファインダーを触るので、指紋が付きがちです。
ここも残念な点に含まれると思います。
総括
令和の時代にカメラメーカーが販売するフィルムカメラは、時代の風潮を取り組んだ製品になっています。
PENTAXの開発の方が言っているように、Z世代、まさしく私の世代なのですが、フィルムの持つエモさ、雰囲気、懐かしさに惹かれる購買層をターゲットにしているとありました。
”初めてフィルム始めます! ”というビギナーの方にうってつけの製品であり、かつ気軽にフィルムカメラの雰囲気を味わいたい消費者には、いい製品だと思います。そのためピントを簡単に合わせれる「ゾーンフォーカス」はこのためか。と腑に落ちる自分もいますが。
価格に関しては88,000円と、他の中古フィルムカメラが多くある中、やや高めの設定ではあります。しかしレンズ内にカビなど無く、電子部分も故障が考えにくい新品の製品を買うなら、お安いかもしれないです。
以上、やや辛口でしたが、このゾーンフォーカスという特性を理解できれば、うまいように駆使できるカメラであると感じています。
写真家の吉村さんが、白川郷をメインに撮影されています。
とても分かりやすく、このイチナナの特徴を捉えられた撮影をされています。宜しければご覧ください。
次回のnoteは イチナナで撮った作例を載せてみます。
そちらも合わせて見ていただくと嬉しく思います。
※2024.9.4更新 こちらのnoteが作例です
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?