新雑誌の立ち上げ屋、やりたいですか?
実は雑誌の表紙には、見せ方によって大きく2種類あります。
例えば、週刊文春。
画面の左側がそうですが、見ればおわかりの通りどんな内容がメインに取り上げられているか、さっぱりわかりません。
これに対し、画面右側の週刊現代はというと……。
これでもか!と言わんばかりに、多数の見出しが躍っています。
これ、編集方針をどう考えるかによって変わってくるということなんです。
何もない週刊文春は極端にしても、特集となる目玉を一発デカデカと載せるというパターン。この特集、総力特集に全力をかけているんだから、読まないと損だよ!――というスタイルなのか。
典型例で言ったら、「NUMBER」の「ベイスターズ、史上最大の下克上」や「サンデー毎日」の「東大合格者全員掲載!」がそう。
見てわかる通り、面白そうな記事が盛りだくさんだよ!やっぱり、雑誌は面白くなけりゃ!というスタイルなのか。週刊ポストとか、週刊現代、SPA!とか、盛りだくさん系の雑誌が典型例です。編集方針と見せ方ひとつで、雑誌の売上が変わってくるということなんですよね。
さてあなたなら、編集企画、編集方針を決めたら、どちらのスタイルを取るでしょう。
だいたい創刊号というものは、一発目に出す記念碑的なものだから、やろうと思っても、不十分に終わることが往々にしてあるものです。ましてや、文字校正のルール(例えば、「ウィンドウズ」か「ウインドウズ」(二文字目のイが大きい字か、小さい字かということです)も決めなくちゃいけないし、これをルールブックにまとめる手間が必要。さらに、たとえば、と開く形式にするか例えばと漢字交じりの形式にするか――こういう基本が決まってないと、本の内容がページによって変わってしまうということなんですよね。
あと、音引きはどうするのか、といった問題。
スピーカーと記せばいいのか、音引きを省いてスピーカとするか、といった決まりですが、これとて決めなければバラバラになってしまいますから……。ちなみにルータ/ルーターだとルータと音引きを抜くのがイマドキの流行りということですね。
――私は立ち上げ屋と言われ、新規事業・新雑誌をいくつも立ち上げたということで知られていたのですが、
あんなメンドウなこと、実はやりたくないんです……。
―――これ、偽らざるホンネです。