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友達の武勇伝
今日もお疲れ様です。
近所のスーパーでお米10キロが5500円(税込)で売っていて驚いた私です。
高くなりましたね😰😰
専門学校に行っていた20歳の時に仲良くなった友達の話。
友達のKちゃんは凄く美人。
でも、私達はお互い最初の印象は最悪だった。
人は見た目が9割とかいうけど…
私から見た最初のKちゃんの印象は綺麗なんだけど近寄りがたい。体のラインが出る服を着ているし、ミニスカートはいてるし…
言ってはいけないのかもしれないが飲み屋の姉ちゃんみたいだと思っていたのだ。
Kちゃんは私の事が気になってはいたものの、ケバイし、こいつは絶対ヤンキーだから関わらないようにしないと、怖いから目を合わせないようにしないと、と思っていたと聞いた。
(私はヤンキーではない💧)
2年生になった時に同じクラスになり
何となく話しをするようになって
お互い、外見と中身が全然違う!という話になり仲良くなっなったのだ。
Kちゃんは当時イベントやパーティーのコンパニオンのバイトをしていて睡眠不足気味だとよく話してくれていた。
「夕希!昨日大変だったんだよ!」
と教室に入って来たKちゃんが話し始める。
いつものようにバイトが終わり一人暮らしをしているマンションに到着。
後ろから男性が一緒にマンションに入ったが住人なんだろうと思い、気にしなかった。
階段を上がり、自分の住む階に着き玄関を開けようとした時右肩にかけていたバッグを住人だと思っていた男性が肩から引ったくり逃げて行った。
驚いたが、咄嗟に取り返してやる!と思ってしまい男性を全速力で追いかけた。
バッグを盗んだ男性は1度Kちゃんのマンションから出たのだが、すぐ隣のマンションの階段を上がって行った。
Kちゃんは男性を追いかけて隣のマンションの階段を上がる。
Kちゃんは、絶対逃がさねーぞ!と思っていたらしい😓
屋上に着き男性を探す。
足元を見たら自分のバッグとバッグの中身が辺りに散らばっていた。
Kちゃんはばら撒かれた自分の物を1つ1つ拾いながら屋上の端にうずくまっている男性の側に近づき、声をかけた。
K「あんたさぁ、何してんの?人の物盗って。しかも中身ばらまいてさ~」
男「…………………………」
K「何かあったの?お金が欲しいの?」
男「…………違う………警察呼べば?」
K「呼んでいいの?呼んだらあんた困るんじゃないの?」
男「……………………」
K「何かあたしに言う事あるでしょ?ねぇ?」
男「……すみませんでした。」
K「よし、分かった。じゃぁ何でこんな事したのか話してもらおうかな~夜は長いしね!あ、あんたタバコ吸う?」
そう言ってKちゃんは男性にタバコを1本渡し
自分もタバコを吸いながら色んな事を朝まで話したという。
男性は同い年。
色々あったみたいで(内容はKちゃんしか知らない)
自暴自棄になって、たまたま歩いているKちゃんを見かけてバッグを盗もうと思ったと言う。
逃げる時に、まさか追いかけてくるとは思わなかったから驚いて咄嗟に屋上に上がってしまったと話す。
Kちゃんに怖くなかったのか聞いたのだが
バッグを取り返す事しか頭になかったし、バイトして疲れているあたしによくもやってくれたな~と怒りしかなかったから追い詰めた時は普通に男性に声をかけたと言っていた。
話したら至って普通の子だったと言っていた。
結局Kちゃんは警察に通報しなかった。
しない代わりにきちんと自分の事を話せと、半ば脅しみたいに言い朝まで2人で屋上にいたようだ。
別れ際に、またやったら許さないと釘を刺した。
男性は何度もKちゃんに謝った。
Kちゃんは言う。
「話しを聞いてたら、警察には言わなくてもいいかな~て思っちゃったんだよね💧
甘いって思われるかもしれないけど、本当にやってらんねーって思ってヤケクソになる時ってあるんだよ。
他人事には思えなかったんだよね。
あたしもいつか衝動的に何かするかもしれないし。
あたしじゃなかったら警察に通報されてるだろうけど、取られた物全部あったから、今回は見逃してやるよ!って言ったんだ。
たまたま刃物持っていなかったから運が良かっただけだよ。」
Kちゃんは笑いながら私に話してくれた。
私がKちゃんの立場だったら
どうしていたのか分からない。
そもそも追いかける事ができるかも分からないのに、話しをするなんて想像出来ない😰
Kちゃんは心の大きい人なんだと思った
と、同時に
Kちゃんを怒らせてはいけない。
とも思った。
Kちゃんの話は私の心の中の
密かな武勇伝になっている。