カフェ・オ・レ 〜詩綴り1〜
良く晴れた休日
僕は お気に入りのカフェで
彼女を待っている
僕のオーダーは
マスター自慢の カフェオレと
軽くトーストした バゲット
それが お決まりのメニューだ
デートはいつも きまって僕が待たされ役
でも僕は
悪びれた様子もなく 気どった足取りでやってくる
そんな彼女が好きだ
まるで 気まぐれなネコのように
大きな目をくるくるさせて ワガママを言う
そんな彼女が好きだ
昨夜も 彼女は突然こう言った
「お月さまをとって」
困った僕は
とっさに 傍にあった水溜まりを指さした
水面に映った満月を見た彼女は
にっこり笑って
「ありがとう」
と言った
僕は そんな彼女が好きだ
彼女は時々
「ひとりでいたいの」
と言う
そんな時 僕は 彼女に電話すらしない
すべて 完璧に素敵な彼女でも
時には 飾らず 気どらず
ありのままでいたくなるのだろう
でも
僕は そんな彼女が好きだ
他の誰が どう思ったってかまわない
僕は そんな彼女が 好きなんだ
外は 相変わらず良く晴れている
僕は 二杯目のカフェオレをオーダーした
いつもなら これを飲み終わるころ
彼女はやってくる
ふと見ると
通りの向こうで 彼女が手を振っている
僕は あわてて今のオーダーをキャンセルした
「まったく 彼女の気まぐれにはかなわないな」
と 苦笑しながら
僕は席を立った
大好きな 彼女に会いにいくために
※ こちらは後に手直しをした改訂版の為、当時のCD音源で朗読しているものとは若干違う箇所があります。
2003年 5月 releaseSingle カフェ・オ・レ 収録作品
あたし的 新企画を始めまーす!
その名も
歌うたいの 詩綴り
先日トークノートにて チラッとお話をした通り
これまでに書いてきた歌詩たちを
文字にして綴って行こうというモノです。
2000年〜2004年までの4年間
vocalのあたしと bass他全般担当の相方 若菜くんの2人で活動していたバンド、
オリジナル曲は SoulやRockをrootsとしたPopsで
全ての作品たちの作詩を あたしが担当して来ました。
その歌詩たちを 一編の詩として
少しずつ 綴って行こうと思います。
今回の作品は、
2003年5月に発表した 4曲入りのSingle 「カフェ・オ・レ」
のオープニングナンバー。
キスウィズ史上 初にして唯一の朗読ナンバーです。
収録される3曲の世界観から引き出したキーワードを元に それらをひとつに繋いで書いた詩を
表題作の曲に乗せ読みました。
当時 意図的に歌詩の掲載をしなかった為
実は 今回が初めての文章化だったりします!
この作品のエピソードに加え改めて現在のあたしが朗読したものも
こちらのラジオ番組内で 以前に少しお送りしているので 良かったら合わせて聞いてみてくださいね!↓
と言うことで
こんな形で 可愛い作品たちを
マイペースに綴って行きますので
是非また 覗いてくださいませー。
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