「アイアム・ア・コメディアン」感想
まずはじめに
今回、ウーマンラッシュアワー村本大輔さんのドキュメンタリーを観た感想を書くにあたって、私個人のウーマンラッシュアワーに対するスタンスを書いておこうと思います。
率直に言って私はウーマンラッシュアワーの漫才は苦手です。
TVで見る彼らの漫才はあまり面白いとは思えないし、近年時事ネタや政治的なネタが多くなってから、より一層苦手意識が強くなった様に感じます。
ただ、誤解して欲しくないのは、そう言った政治的な物をお笑いに持ち込むな!的な事ではなく、あくまで私から見ると
「TVで言ってはいけない事」と暗黙のルールになっている様な内容を敢えて言ってます。的な印象がどうしても強く
凄い事を言っているのかも知れないが、それは=面白い事なのか?
と、どうしてもノイズに感じてしまうからです。
更に、もっと根本的な事を言うと
あくまで一個人の好みの問題として
「超高速の早口で捲し立てる様に喋る漫才」という物がどうにも受け付けないのです。(此処が一番デカい要因)
今回の映画を観て、その部分をより強く再確認しました。
なので、私がウーマンラッシュアワーの漫才が苦手なのは、面白いか否か
よりも、そのスタイル。もっと言ってしまえば「喋り方」の問題です。
映画を観る迄は
村本さんがTVでの露出が激減し、年に一度「THE MANZAI」でネタを観る程度になり
スタンドアップコメディに興味を持ち、アメリカに渡り本格的に活動をしようとしている。という事は何となく認識していました。
ですが、日本のTVでのネタや言動を見ていて、どの程度の本気度なのか?
表面的な事をしかやっていないのではないか?
この映画を観る迄はその程度の認識でした。
映画を観て
今回の映画を観て、私が思っていた以上に村本さんは日本各地の被災地や、差別問題に関わる在日朝鮮学校や韓国本国での韓国人との交流
本格渡米前のアメリカでの活動、それに向けた語学勉強等々
彼の本気度がひしひしと伝わって来る。
そして、彼の家族やふるさとの話、原発が多くある地域で生まれ育った故の原発問題に対する当事者意識
在日コリアンの方々や、韓国人との対話シーン等を見て
少なくとも私が彼の事を批判資格など無いと思う程、彼は時間とお金をかけて、自分の足で様々な物を見て、様々な人々と対話している
ネット上では、村本大輔アンチは結構居る様に感じる
しかし、そのアンチ達がどれ程村本さんのやっている事を知っているのか?
表面的、一側面のみしか見ていないのではないか?
この映画を観てまず思った事は、アンチ村本大輔にこそ観て欲しい映画だと思いました。
まずこの映画を観て、村本さんがどれだけの事をやった上で様々な発言をしているのか?
それを観た上で、自分にそんな彼の言動を批判する資格が自分に有るのか?
一人一人に自問自答して欲しい。
そしてもう一つ思った事。
それは、村本大輔のスタンドアップコメディを一度観てみたい、そして対話をしてみたい!という気持ちでした。
TVで観て来たネタは、元々作り上げた漫才スタイルでも有るだろうけど、TVの尺に収める為に、そう進化させざるを得なかった部分も有ったのではないか?
この人の言いたい事、やりたい事をやるには、TVの枠は狭すぎるのかも知れない。
余談
丁度この映画を観る前に、伊豆で行われた
論壇の祭典「RONDAN FES 2024 in IZU」
の配信を観ていたのだが、今後もこのイベントが行われるので有れば、是非村本さんも論客の一人としてブッキングして欲しいと思った。
そして、コンバットRECさんとの対話や、他の様々な論客との対話を見てみたい。
そう思いました。
世間的に村本さんは、「リベラル側の人」という印象を持たれがちな気がするが、今回の映画を観るとただ単にリベラル側の人という訳では無いと感じると思います。
今回の論壇フェスは「噂のワイドショー」と「サブカル有識者会議」目当てで配信チケットを買いましたが、その二つのパートを観るだけでもチケット代分の面白さは保証されていると思いますので、おススメです!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?