【Geflügel-Haiku/ひよこ編】採卵鶏の雛、家鴨の雛、ブロイラーの雛&ちび
TOP画像/Animal Outlookの動画より引用
Geflügel-Haiku(家禽の俳句)/ひよこ編
<詠んだ期間 22/09/30〜23/05/02>
言いたいことは山程ありますが、今回は敢えて何も言わない前書きにします。私はひよこが大好きです。だから、ひよこを詠んだ俳句をまとめました。
神様は天地創造のあとに、魚と鳥をおつくりになり、その翌日、獣と家畜をおつくりになりました。神様のそばにいた時の鳥は皆幸せでした。早く、神様に迎えに来て頂けるように、毎日祈りましょう。鳥の主は神様です。神様のものは神様に返さねばなりません。
どうしても必要な説明は📝をつけて、書いておきました。
この句集は
『【畜産動物の句集】Mehrfache Hölle』(完結)
『【Trauer, Enttäuschung⑴〜⑷】一線を越えてしまった人類』(完結)、『畜産動物の俳句⑵』(完結)、『臨時で詠んだ句』(随時追加中)の中のひよこの句を集めて作りました。
22/09/30
1.秋祭カラーひよこら鳴きどほし
「俳句四季」選外句
📝現在の日本の祭りなどではカラーひよこはいないらしい。が、外国にはカラーひよこはまだ沢山いる。
22/12/13
2.雛集ふ給水器赤し猛暑の日
📝赤い給水器が、ひよこに似合っていて泣けて来る。この装置を納品している業者のことまで考えてしまった。給水器にはカップなしのもあるらしい。私が最初に見たブロイラー飼育場の給水器はアニマルライツセンターの動画で見たもので、赤いカップがついていた。玩具みたいな赤い皿みたいなのが均等に宙に並んでいた。
23/02/12
「日本のブロイラーの孵化場」
3.春寒や雛やかましきバケツ閉づ
23/02/12
🪽「俳句四季」投稿作品(前書付けず)/8月結果発表
「ノースカロライナの採卵鶏の孵化場」
4.春の夜やベルトコンベアに雛溢れ
📝この子達は採卵鶏のひよこです。
23/02/06
🪽「俳句四季」投稿作品/6月結果発表
5.給水器の春の水飲むひよこかな
📝ブロイラーは品種改変による合併症が原因で死亡するものもいます。また、発育不全だったりすると飼育員が見つけたその場で首を折って殺したりします。ブロイラーは食用です。
📝ブロイラーとは別に採卵鶏がいます。ひよこのうちにオスメスを判別され、メスは命を取られませんが、オスひよこ全部と発育不全等の望ましくないメスひよこは、生まれた日に殺処分されます。ちなみに、採卵鶏も品種改変されています。異常に沢山の卵を産まされます。
採卵鶏のひよことブロイラーのひよこ
最初は同じくらいのおおきさなのかな?
見分け方は色
ブロイラーのほうが黄色の濃さが薄いです。
そして、ブロイラーは品種改変されていますので、異常な速さで成長して行きます。
ブロイラーが自分の体を支えきれないくらい大きくなるようにと
人間が操作しました。
ここからはアヒルの子の句です
📝アヒルの子はメスは要らないと処分される。フランスではアヒルのひよこはすりつぶされる。《すり潰し禁止を求める嘆願書》に私も賛同署名した。アヒルにおいては、フォアグラを生産し、肉が欲しいのでメスは殺処分される。中国でも肉用アヒルが欲しいはずだから、鰐の餌にされたアヒルの子らはメスということになる。オスのアヒルの子でも発育が良くないと、メスの子と一緒に処分されるから、何羽かのオスひよこが混じっているかも知れない。悪趣味で残酷だ。怯えて逃げ回るひよこたちが可哀想で仕方無い。地球の何処の孵化場で生まれても処分されるのだけど。生きたまま鰐に食われせる人間の感覚にはついて行けない。
22/12/30
「動物園」
6.鰐の檻に二百羽の雛シナの夏
22/12/31
「家鴨の孵化場」
7.寒燈下園児の如き雛らかな
「俳句四季」選外句
23/02/12
「フランスのフォアグラ生産の孵化場」
8.春浅や望ましからぬ雛は粉(こ)に
📝この場面のあとの動画で見事に粉々になって機械から出て来ます。酷い現実です。
23/04/15
🪽「俳句」投稿作品/8月結果発表
9.魔女のそば逃げぬ家鴨の子ら朧
📝粉砕機にほりこまれるまでに、時間がある。あの籠から外へ逃げることはできないのか?なんで、待ってるのか、と思う。
ブロイラー0日齢
23/04/04、推敲23/07/28
「新入生」
10.春の鶏舎三万羽の雛放り入れ
23/04/10
🪽「俳句四季」投稿作品/8月結果発表
11.春光や雛ら孵化場を生きて出る
幸せなヒヨコも居るよ🐤💗
23/03/13
🪽「俳句四季」投稿作品/7月結果発表
12.春の風雛ちさき翼持ち上げて
大好きな写真。スマホの待ち受けにしてます。ひよこちゃん、普段は目立たない小さな翼を時々広げる時があります。それがとても愛らしいのです💗💗💗
ここからの三句は
私が飼っていたヒヨコちびの俳句🐤
23/04/15
13.ほんたうの天国にゐるわがひよこ
23/04/26
14.もらひひよこと母を謀(たばか)る春の暮
23/05/02
🪽「俳句四季」投稿作品/8月結果発表
15.虹の橋渡るひよこの朝寝かな
📝ひよこは春の季語。これ、今日(4/15)初めて知りました。畜産動物としてのひよこは一年中います。畜産業界では品種改変や人工授精など、人工的な操作で動物が生まれます。なので、俳句の季節感とはかなり違って来ます。
私は季節感のない畜産動物を詠むときは、ためらいなく季重なりを使う事にします。今までも必要時季重なりを使って来ました。人工的な操作がされ尽くされている畜産動物に季節感が無い現実は変えようがありません。畜産動物が季節感を失ったのは人間の罪です。そんな罪深い畜産業界に蹴りを入れてやるために、私は頑張って俳句を詠んで行きます。一人でも多くの人に畜産動物の現状を知って貰うために。
全十五句の詠み手🍋楓摩ユミ
ここまでは
ひよこ編でした
《後半》採卵鶏🐔とカモ🪿🦆編に続きます
ひよこの句をまとめていたら、癒やされるかなと思い、これを作りました。可哀想な句が四句ほどありましたが、そうでない句の方が多かったのでメンタルは大丈夫でした。
投稿した俳句が七句あります。まだ、畜産動物を詠んだ句は入選していません。入選第一号が出るのを心待ちにしている私です。畜産業に詳しい選者さんか、動物福祉に詳しい選者さんがいなければ難しいかな、とは思います。私がラッキーな奴でありますように🐣💗💗💗
追記☔✨5/22 20:20
今、大阪は雨。選外になった句は投稿した《俳句雑誌名》と《選外》と明記しておきます。
<楓摩ユミ(ふうまゆみ)>大阪府出身
2007年、奈良で俳句の勉強を始める。同年、大阪へ戻る。2020年、俳句をやめる。その時、俳句歴11年。成績は特選5回、秀逸6回。2021年大暑より俳句を再び始める。2022年7月、4年ぶりの特選を頂く。母方の先祖が俳人だった。岡山県の鶴山城(かくざんじょう)の殿様に俳句を教えていた。一応、俳人の子孫。好きな俳人は石橋秀野さんと鈴木花蓑さん。過去に、鷹羽狩行氏主宰の俳句結社「狩」に1年間所属。
冒頭の文を補足する書
『日本大百科全書』 「家畜」の意味
🍋「創世記」に書かれている家畜の意味は現代の分類とは一致していないはずだ。鶏、家鴨は鳥類であるから、鳥と考えるのが自然だ。鶏は元々野生の鳥であり、家鴨は元々は野生の真鴨だった。これらに人間が手を加えて家畜(家禽)にした。