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家族は🪻金魚愛好家です

        (約1,000字)

週末のお楽しみの時間がやってまいりました。


楽勝かと思いきや、楽しみにしているテレビドラマの時間を挟んで創作にあたったため、3時間ほどかかりました。
妹とドラマの感想を言い合い、一時間で300字しか進みませんでした。

夏祭りに妹を誘って遊びに行き、「金魚すくい」をした私たちは大量の金魚を手に入れました。もう10年以上前のことです。
そのときの金魚は、すべて和金でした。

実家に暮らすときから家族みんなで動物好きな私たちは、当然、金魚を飼い始めました。

金魚はみるみる巨大化し、水槽を大きいものに変えなければならなくなりました。私はこのとき、既に金魚に愛想が尽きていて、実家にある水槽へ移しました。

ところが、妹は金魚にどハマりして、アルビノ出目金を飼いました。
妹の狭いマンションの一室に、金魚の水槽が5台、占拠していました。夏は暑くなるため、クーラーを入れ、冬は暖房装置を完備しました。

私は早いうちに金魚愛好家を卒業したので、妹に金魚の習性を聞きました。

妹は金魚が病気になると、水槽ごと薬浴させたり、隔離したりを繰り返していていました。

ある朝、金魚の目玉と骨だけが水面に浮いているのを発見しました。
可愛がっているだけに、相当ショックを受けていました。
私は始め、魚特有の習性である『共喰い』を想像しましたが、妹は懇意にしている金魚屋さんのご主人に質問をしたそうです。

すると、金魚は死んでしまった個体をつついて遊び、身体をバラバラにしてしまう習性があることを知りました。
また、ポヨポヨしてゆっくり泳ぐ金魚に対しては、つついて鱗を取る仲間がいたり、水槽に入れたばかりの新参者を追いかけて、イジメるような行動をとることもあるそうです。
テリトリーを守るかもしれません。

転覆病は難治性の病気で、コレを治すのは大変だったそうです。エサをやらずに様子を見て、結局、死んでしまうことも多かった、と妹は話します。

実家には巨大化した金魚が、今も飼われていて、池の鯉と水槽の金魚は、母と妹のかわいいペットたちです。
もともとフナだった金魚は、大きい容器に入れて育つと、みるみる巨大化します。

だから、身体が大きくなるからといって水槽を大きくすると、鯉のように大きくなってしまうのです。

今回の短編小説は、妹の監修が入りました。

ヘッダー画像は、昔、水槽に移したばかりの
夏祭りですくった和金の子たちです。





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