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目立たぬ心と裏はらの


   (約500字)



  夏の雲は 入道雲

  秋の雲は 鰯雲

  冬の雲は 雪雲


  春の雲は ひつじ雲


春に生まれたから、
春の雲が好きかといえば

そうでもなく。

日焼けが嫌いで、
暑いのが苦手で、
眩しい太陽で目が痛くなるから、


嫌いな季節だけど、

悔しいけど、

入道雲が 一番 すきな雲。


別の呼び名は、積乱雲。

立ち上がる雲の大きさとか、
勢いがある感じが、
生命力を感じさせる。


突然の夕立ちを 降らせたり、
ジリジリと暑さを思わせるフォルムが、

ファインダーの中では目立っている

『ザ・夏』を絵に描いたら、あの雲。

景色では、圧倒する存在感

腹の底から、情熱が湧きあがる感じだった


目立ちたくない私の感覚をよそに、

どうして惹かれてしまうか

説明がつかない。


カリフォルニアポピーが誕生花で

いつも はじかれるのを恐れていた昔


目立ってはいけない

周りと足並みを揃えなきゃ
居場所が崩れてしまいそうで。


今は、どうだろう


相変わらずの 目立たないようにしたい
自分と、

書くことでは 頭ひとつ飛び出していたい
自分と、


なかよくなれないんだ


だめでもいいんだよって
言ったあの手

入道雲みたいだった

いつか

あれくらいの勢いの雲を思わせる


文章をつづって
いきてゆく

そんな日を



じゃらんニュースより




※8月12日(月)23時59分〆切です



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