詩 : 『見上げる本棚』
(444字)
千冊の読み物が並ぶ本棚にも
三階建ての本屋さんにも
絶版を含む書を抱えた巨大な図書館にも
読みたいものは置いていない
noteの記事に様々な読みもの
もっと面白いものを
創作が巧みに
語彙が豊富に
何が書けるのか
変わり映えしない
感情を言葉にできない
多方面に読む癖は変わらず
時間を返せ と思うことも
note村の読み物はアテにならないスキの数
スキをおくり合い
コメントで出会い
ときにジレンマに落ち入り
しばし心の闇を彷徨う
呼吸するように読んだ言葉は
自分の中に蓄積し
忘れては消え
また蘇る
まったくのオリジナルなら むずかしい
読んできたなら いつかの作品にも似る
それでも書いてゆきましょう
心がかき混ざり
気持ちがぐらぐら揺らいだり
誰かを想起するとしても
小さい舟に無数の感情
大きな器 ありふれた心を
読みたい人を 何人も 思い出す
書きたい人は わいては消える
記事は残り
誰の書くもの 読みたいか
誰の言葉を 欲しいのか
ひとつだけでも いいのです
読みたい人になれるように
心に跡が残るような
⭐️2作品までとのことでしたので、もう一度参加させていただきます