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誰かの傘がなくても思考を語る人に

   (約600字)



 物事のすべてが優れているのではないし、間違えているわけではない

 一方向から見た視点では正しく見えても、別方向から見ると違うように感じる場合はある


 日々、研鑽するうちに思考は形を整えていくが、自分の言葉では表現でき兼ねるとき、出来上がりの文章で他者を納得させるのを得意とするひともいる


 自分自身の筆致では、語りきれないのだろう


 私がオリジナルに固執するのは、現在までに執筆された書物を超えたいという気概があるからで、私はその努力を続ける人に魅力を感じる


 簡単なんです、
他人の褌で相撲を取るのは

 だって、編集者や出版社や、書くことに長けている文章の猛者たちが関わっているから


 私たちのような自分自身の言葉だけで勝負しようとする執筆者は、なかなかその「他人の褌相撲」の記事に勝つことは難しい


 猛者がバックに居ないからね


 人真似は、そういう「他人の褌相撲」を得意とする人間のスタンダードの手法

 自分の中にオリジナルな思考を持っていれば、そんなことはしなくても文章を書くセンスは磨かれます

 ブレることも少ない


 エンタメ発信と人真似は、支配力を発揮するでしょう

 他人の大きな傘は、居心地がいいから


 自分の力だと思い込んでしまうキライはあるけれど、本人は気付くことはないか



 しょせん、他人の思考ですから




 吹くからに 秋の草木の しをるれば
  
  むべ山風を あらしといふらむ

文屋康秀 作 『百人一首』より





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