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電話の予約

         (約400字)

LINEメールが仕事中に届いていた。
一緒に医療の勉強をした、しっかり者の年下の女性。

私の休みを聞き、夕方に電話をくれるという。

何でもない話をしたいんだよ、って。

彼女とは仕事絡みじゃなく、
1時間も経てば忘れてしまうような、
どうでもいい話しをする。

私が雑誌や小説、友達などから仕入れた
笑ってしまうだけの話し。
小学生の男の子を育てている。
ちょっとした体の不調もある。

どうしてる〜?
まるで昔から知ってるみたいな、
何でも言い合える友達。
いい話しも悪い話しも聞く。

ひどい会社に籍を置き、サービス残業を乗り越えて、営業職に就いた。
「ブラックだったよ〜。真っ黒けだった〜」
と笑って電話を掛けてきたことがある。

「私もよ。ドラマだけじゃないんだねぇ」
なんて言いながら、2人で酷かった会社の悪口を言い合ったり。

つまらない小さな雑誌の一コマの情報に
カラカラと笑う。

そんな毎日。

明日も、夕方は同じようなパターン。

日が暮れる前、かわいい彼女の
大事な存在に会う前、私は話しをする。

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