メーデー
子どもの頃、親に連れられてメーデーに参加したことがある。
確か新宿から代々木公園までゾロゾロ行進のように歩いて、代々木公園では「○○組合」とか「○○連合」とか沢山の旗の下に組合員とその家族が集まり、ステージの壇上では労働者の権利だとかなんだとか声高に訴えていた。参加者は、しょうがなく建前で参加させられている雰囲気であった。子供ながらにぬるま湯を感じた。
https://www.youtube.com/watch?v=y5YKKzVARJg
大人になっていろいろ分かった。
昔は資本家(経営者)に対して、労働者たちが組合を作り団結して頑張った。みんなが貧乏だった。
団結して頑張った結果、経済も発展し、いろいろと待遇も改善されて、組合員の殆どは中産階級となった。
その数十年後、経済は下向きになり、頑張って勝ち取った組合員たちの待遇を維持するために、組合にも入れない(あるにあるけど)下の身分(派遣とか)の人達が生まれた。
労働組合はもはや既得権益を守る利権団体となり、下の人たちの境遇問題にはほぼ触れず、メーデーでの話題も今年はコロナ、一昔前は震災復興とか、、。
この一連の流れは、まあ当たり前の人間の業を端的に表しているのだが、最初期のメーデーで、大変素晴らしい「人間は平等」とかなんだとか大義名分を連呼していたのは一体何だったのか。過去は振り返らないのだろうか。自分たちの待遇と下の人たちとを比べて疑問を感じたり、問題意識を持たないのだろうか。
メーデー2020のテーマは「補償で防ごう感染拡大」だそうです。