大阪は礼金が高い。
賃貸物件を借りる時、東京に比べて大阪は「礼金」が高い。
敷金は戻ってくることもあるし補償金のようなものなので仕方がないと割り切れるが、何故に何か月分も礼金を大家に払わなくてはならないのだろうか。日本が「礼」を重んじる文化なのは分かる、しかしこの礼の中身は金だ、借主にとって悪礼でしかない。 需要と供給の関係で、礼金が高ければ借り手も見つかり難くなるだろうし、人口減少で空き家だらけになる今後は下がっていくのだろうが、、。
借りる側には嫌味でしかないこの慣習は、いつ頃から出来たのだろう。
近代日本では市民革命のようなものが起きたことが無いので、ロシアやフランスや中国のように、大地主や資本家らが土地や資産を没収されたり処刑されたことがない。団結の力で状況を転覆させた経験がないので、だからなのか庶民は自分達よりも強い者(地主などの支配階級)に対して及び腰である。
礼金を払う事で「家を借りさせて頂きます。」と自ら下の立場であることを明確に表明しているようだ。関係上は、持ち主である大家側に力も決定権もある。しかし『人間として何人も平等である』とか『喜捨は富める者の義務』とか、仏教やイスラムやキリスト教などの精神(そもそもが当時の支配階級への革命精神から発生した新宗教)の信条や慣習が日本人には殆ど根付いていないので、政権に対する態度などを見ても分かるように、支配階級に対する反発心が庶民は弱すぎる。反発するどころか媚び諂うばかりだ。
革命は時に暴力的だけれど、たまには革命で上下がひっくり返ったり支配階層が崩壊した方が健全な気もする。しかし、安倍総理が辞めて誰が次期総理になるのか知らないが、庶民は大人しく下見の見物をするだけだろう。革命は遠い。