清和県民の森と豊英島 夏のハイキング
ちば千年の森をつくる会の恒例のイベントに3年ぶりに参加しました。
午前中は、清和県民の森の管理事務所近くの駐車場からトンネルを通り、林道淵ケ沢線を通るコースを歩きました(遊歩道は2019年の台風15号の影響で、まだ一部を除き、通行止めになっています)。
コースではガマズミとフサザクラが目立ったという印象ですが、下のような植物などが観察できました。
一部は作った俳句を紹介します。
・エゴノキの花と葉っぱのゆりかご
◎【えごの花 曇りを照らす シャンデリア】
・ジャケツイバラ
◎【制圧す ジャケツイバラの 鉄条網】
・エンコウカエデ
・ドクウツギ
・ルリタテハの幼虫
イラガの仲間としていましたが、ありがたいことに読者の方から違っているのではとご指摘いただきました。図鑑、ネット検索で調べた上で自身の責任で訂正いたします。(2024//6/4)
・ツクバネ
初めて聞きました。半寄生の植物だそうです。
・コケリンドウ
・モウセンゴケとサワガニ
◎【滴りて モウセンゴケの 目覚む朝】
残念ながら、オオバウマノスズクサの花はみられませんでしたので、初参加した2017年のときの写真を載せておきます。
午後はいよいよ豊英島に上陸。こちらは2022年10月の秋のキノコの観察会以来となります(下図をクリックすればFBの投稿にとびます。今、読み返すと文章がうざいです。スミマセン)。
塩水でしっかりヤマビル対策をして吊り橋を渡りました。みんなが歩く振動で揺れて真っすぐ歩けませんが、眼下に豊英湖を見ながら歩くと、いつも、いよいよ冒険の始まりという感じでわくわくしてきます。
豊英島は県所有の無人島で、普段は入れません。会では県と「法人の森協定」を結び、「生物多様性保全をめざす超長期の森づくり」を実践しています。
島半周を案内してもらいましたが、台風被害、ナラ枯れを経てコナラのほとんどにキノコが生えているのが目立ちました。会の方でも危険木の除伐作業を進めていますが、人手が足りず、なかなか思うように進んでいないそうです。
また、会が活動を始めた当初、すごかったの竹やぶを(元の姿に戻そうと)毎年、整備して刈っていったら、逆に減りすぎてしまったので、むしろ今は保護していると聞きました。
豊英島にはシカも湖を泳いてやってきます。
イヌガヤやヒイラギなどはシカが食べる植物は減り、シロダモやアセビなどシカが食べない植物が増えているとのこと。
人の手を入れすぎないようにするのが、会の基本方針ですが、シカの食害を防ぐため、一部の区画にはネットを張っていると説明を受けました。
シカの食害のことは以前にも聞いていましたが、「シカ植生」と言ってもいいくらいの影響があったとは知りませんでした。
それから、クロモジが随分と増えたように思いました。
私が初上陸した2015年当時から比べるといろいろと変化しているのを再確認しました。頻繁に訪れることはできませんが、今後も島の様子を観察したいと思います。
付記
朝、自然休養村・管理センターのある道路のひとつ上の道を車で走っていたら、山側から猿が出てきて次々と道路の反対側に渡っていきました。合計4匹。
距離は10mくらいでしょうか。車からしばらく様子を窺っていました。しかし、あちらも気にする様子はないので写真を撮ろうと窓を開けたら、逃げていってしまいました。
清和県民の森付近で猿を目撃でしたのは初めてでした。
帰りは、鳶との遭遇。大きな鳥が走っている車に向かって飛んできたので、はっとしてブレーキ。5mもないくらいの先に降りて、道路にある何かをくちばしで啄みました。
鳶は、何か文句あるかという感じでこちらを一瞥すると、さっと横に飛び去りました。
一瞬、カッコいいと思ってしまいましたが、こちらが止まらなかったら、バードストライクだったかも?無謀な奴です。
最近、各地でクマの出没のニュースを聞かない日がないくらいです。チバにはクマはいないにしても、動物との緩衝地帯がなくなって人に慣れてきているに違いありません。