復帰の日と息子の誕生日
今日5/15は沖縄の日本復帰50周年の日。
そしてうちの長男かかの誕生日でもある。
復帰に関しては戦前戦後現在まで続く日本と沖縄の理不尽な支配関係を考えるととても祝えるもんじゃないだろと僕は思っている。
だから息子の誕生日を祝ってこの日を過ごせるというのはなんというか、ありがたい。
学生時代からずっと、戦争、基地、平和、人権、という沖縄の社会問題に関わって自分なりにアクションしてきた。当然本来なら5.15も何かしらのアクションをすべきなのだろう。
直接的ではないが、僕の中で子供が生まれて以降ずっと続けているのが、「子育てと生活」というアクションだ。石川真生さんの「フェンスにFuck You!!」という写真集で辺野古の有刺鉄線の前で子供達と楽しくピクニックをしている写真を撮ってもらったことがあるがまさにあれだ。子供達とうちなーぐちでしゃべったり歌ったりするのも全部抵抗のつもりだ。
戦争や貧困と隣り合わせのこの島で、幸せに暮らし続けること。このクソな国と社会と時代でいかに最高に楽しく生き抜いてみせるか。充分に無理ゲーだと思うが、本当に命がけでやっている人と比べて生ぬるいことは自覚している。しかし家族がいるので死ぬわけにはいかない、「命どぅ宝」だから。派手なことは出来ないが、ささやかな抵抗をやめない、それを一生続けていくつもりだ、と言えば虫が良すぎるだろうか。
実際今も辺野古新基地の断念など求め首相官邸前などでハンストを行なっている元山仁士郎君には本当に頭がさがるし、Twitterで拡散するくらいしか出来なくて申し訳ないと思っている。
14年前、よりによってわざわざこの日を選んで息子が生まれてきたことに「宿命」を感じた。僕を5.15の呪縛から強制的に「解放」してくれてありがとうとすら思っている。
息子は最近はボカロを始めて、今日は2ndアルバムが配信リリースされ、19時からはYouTubeでトーク配信も行う。今日は一日、家族で過ごす。まるで復帰のことなんか眼中にないくらいに楽しく幸せに過ごしてみせるぞこの日を...。
足りない、かもしれない、いや、全然足りない。ささやかすぎるだろ。分かる。分かってる。甘んじて受ける。批判するあなたが実際に行動している人ならば。
逃げるな、逃げるのか、言い訳すんな、勇ましく戦えよ、そう言ってくる人たち。
うん、うん、そうだよな。
分かってるよ。ありがとう。