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複雑な金融業界に「シンプルさ」で新たな風を吹き込む、私募債特化の証券会社Siiiboの挑戦

こんにちは、千葉道場ファンドです。

今回登場するのは、「私募社債」に特化したオンラインでの社債発行・購入プラットフォームを運営するSiiibo証券株式会社の小村和輝さんです。

千葉道場ファンドは、Siiibo証券が21年12月に実施した約5.5億円のシリーズBで追加投資しました。

Siiibo証券が取り扱うのは、限られた企業のみが広く一般に募集できる「公募社債」ではなく、より幅広い企業が限られた投資家へ直接募集できる「私募社債」。なかでも、50人未満の勧誘先に限定して募集ができる「少人数私募社債」です。

大手証券会社やネット証券会社もその参入障壁から手を付けられず、未だブルーオーシャンだった私募社債市場ですが、Siiibo証券は特化型の発行・購入プラットフォームを構築することで、同領域を開拓しようとしています。

これまで社債を発行できずに保証・担保を付けた銀行借り入れや、希薄化を覚悟した株式発行などしか資金調達の手段がなかった企業に、新たな道を拓くーー。

そんなSiiibo証券の想いに共感して投資を決めた千葉道場ファンド・パートナーの石井貴基が小村さんと対談し、Siiibo証券が創りそうとする新たな世界観への期待のほか、千葉道場コミュニティの活かし方などを語り合いました。

なお、Siiibo証券では今回の調達にあわせ、人材の募集も行っています。詳しくはMeetyをご参照ください。

「私募社債」というブルーオーシャン

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ーーまずは「少人数私募社債」という市場で起業した理由や背景についてお聞かせください。

小村:私が金融機関に勤めていた頃から、インカムゲイン型(保有することで継続的に一定の利益を得る)・債券性の商品には強いニーズがありました。株式等の金融商品に比べて一定の利息が安定して入る債券投資というのは、日本人の気質に合致しているのかもしれません。当時の地合いですと、例えば利率が1%を超える水準の商品には強い引き合いがありました。

一定以上の資産をお持ちの方にとってはそれほど魅力のある商品でしたが、その需要に対して商品の供給が不足していました。例えば、大企業様等が募集された社債はすぐに完売し、なかなか買えないというお声も多く耳にしました。

そこで仕組債など、やや商品性が複雑でも表面的な利率は水準を満たすようなものが流行していたんですが、シンプルで分かりやすい社債こそ普及させるべきとその頃から考えていました。

私募の仕組みについて研究し始めたのはその頃です。特に少人数私募の仕組みは、クローズドだからこそ透明性を高められるという点で面白いと感じていました。この仕組みをウェブプラットフォームで実現すれば社債市場の裾野をより拡げられのではと思い、起業に至った経緯があります。

ーーこうした少人数私募社債というのは、これまでなぜ商品として開拓されてこなかったのでしょう?

小村:一因として、取り扱える証券会社が限られていることが挙げられます。

私募社債の一般的な発行額は数千万円から数億円といった規模なんですが、証券会社がカバレッジチームを用意し、法的要件を満たす専用のシステムを開発した上で扱うとなると、短期的にはコストが収益と見合わないという問題があります。

第一種金融商品取引業(一種業者)の登録の要件を満たすための体制整備にかかるコストや、短期的には収益の上がりにくいビジネスモデルという点などを考慮すると、異業種からの参入にも一定ハードルがあると考えています。

ーーどのようにしてその参入障壁を乗り越えていったのでしょうか。

小村:「私募社債専門のネット証券会社」として、組織やシステム全体を最適化し不要なものを一切排除していることが大きなポイントです。

例えば、既存の証券会社が私募社債を取り扱うことになった場合、すでに運用している公募債などと独立したシステム・運営フローを構築することは容易ではないでしょうし、外部に依頼する場合でもコストは発生します。

当社は社債特化型の筋肉質な組織にすることで、その壁を突破しようとしています。現状では社債専用のシステムというものも一般には存在しないので、プラットフォームを成長させる中で、研究を重ねより効率化していきたいと考えています。

ーーSiiibo証券では社債を発行したい企業と、投資したい投資家の両方を集める必要がありますよね。事業の成長には欠かせないポイントですが、どこに課題感がありますか?

小村:これまで社債を発行できる企業は本当にごく一部の大企業に限られていたことから、実は発行企業様からはご紹介を中心に多くの引き合いをいただいています。プラットフォームが成長し発行額等の諸条件を満たせるようになるまでお待ちいただいているお客様も多くおられます。

企業のお客様は体感で9割以上ご紹介によるものです。フロントの時点で一定の信用力がないと発行審査に進めないこともあり、オーガニックなウェブ検索からのお問い合わせであっても、ある程度の規模以上の企業様が多いですね。

マネタイズ方法としては、発行企業様より発行額に応じた手数料を頂いています。

1つの案件の組成に至るには、人数で対比すると投資家様の方が多く必要となり、また発行余力が増すと発行企業様の幅も拡がるため、投資家様の拡充がそのままプラットフォームの成長に繋がると考えています。

多様化する資金調達の形

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ーーソーシャルレンディングとの違いはなんでしょう?

小村:まず弊社サービスが投資家様が直接の債権者となれる直接金融である点です。

ミッションにも直接金融という文言を含んでいるように、各投資家様それぞれの多様な想いが直接反映され集合知が働くことで健全な市場がつくられる、またその法的関係性はシンプルであるべきという強い信念があります。

また、税制の違いを重視されているお客様のお声も多くいただきます。社債は基本的に源泉分離課税ですが、ソーシャルレンディングは総合課税である場合が一般的と伺いました。お客様によっては税率が2倍以上異なるケース等もあるようで、金額の大きい投資を検討されている場合ほどこの違いを重視されている傾向にあると感じています。

その他、二種業者ではなく一種業者である点も挙げられます。信託銀行による分別管理や投資者保護基金への加入等により、投資家様の資産が守られている安心感をメリットとして仰っていただけています。社債は歴史が長く、判例なども豊富で法的議論の少ない商品であることを挙げられる方もおられます。

ーー海外の私募社債市場など、先行するモデルはあったのでしょうか?

小村:金融サービスは、その国の成り立ちや文化に根ざしている場合が多く、国によってモデルや考え方、法規制が全く異なります。

例えば米国では社債市場は非常に発展していて、ベンチャー企業でも一般投資家向けに発行していたりします。欧州、特にミッテルシュタントと呼ばれる中小企業が中心のドイツ等は日本と近い部分もあり、個人から企業に貸し付ける仕組みが盛んであったりはします。

ーー起業するにあたって、新たな金融商品を組成する方法もあると思います。プラットフォームを構築するかたちで起業されたのはなぜなのでしょうか?

小村:金融商品の付加価値提供は、商品をより複雑にする方向に向かいがちですが、私はやはり一般投資家の方々も参加する市場は、もっとシンプルな商品であふれているべきだと思っています。

社債はプロの知見が介在する余地がほとんど無いほどシンプルな商品で、端的に言えばお金を企業に貸して利息を得る投資です。そのようなシンプルな商品が普及していないのであれば、まずその実現方法を考えようと私募のプラットフォームという形に行き着きました。

この仕組みは、投資家と発行企業双方にとって意義があります。

例えば、既存の金融機関だと厳しい財務コベナンツ(特約条項)が付いていたり、数ヶ月ごとの再審査が必要だったり、個人の連帯保証が必要だったり、貸し付ける原資に預金がある、つまりはリスクを取りづらいことによる、さまざまな制約があります。直接市場、つまりは資金の出し手が一定リスクを取れる新しい選択肢によって、より多くの事業機会に挑戦できると考えています。

「資金調達の選択肢を増やす」の想いへの共感

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ーー千葉道場ファンドはSiiibo証券さんがシリーズAの頃から出資されています。リードを取るほどに石井さんが惚れ込んだ理由について教えてください。

石井:Siiibo証券さんを知ったのは、千葉道場コミュニティ内の、とある起業家さんからの紹介でした。

小村さん自身や経営チーム皆様のご経歴が素晴らしすぎて、事業としてはシードステージのはずなのに「かなり盤石な体制だな」と感じたのが第一印象ですね。

当時はまだ一種業の登録を申請する準備段階でしたが、事業が立ち上がらないという不安は最初からありませんでした。というのも、千葉道場ファンドの既存投資先のウェルスナビの柴山さんが同じような状況からプロダクトを成長させていく過程を拝見していましたので。

資金調達の方法が限られている企業に対して社債を使って新しい選択肢を届けたいという熱い想いにも強く共感しましたし、リード投資家としてしっかりご支援させていただこうと意思決定しました。

ーー強力な経営陣も魅力的だったわけですね。

石井:まずは小村さんが、ガチガチの金融機関出身というご経歴なので、「Mr.社債」というか、ファウンダー・プロダクト・フィットが素晴らしいなと感じました。

それにCTOの松澤さんも本当に素晴らしいエンジニアなんです。技術ばかりでなく、金融商品やビジネスモデルにもしっかりと思いを馳せられる方ですね。

そんな二人と会社全体をしっかり支えるCOOの宮崎さん。さらに長年のご経験を元に適切な業務管理を遂行される芳野さんというバランスの良さ。シードやプレシリーズぐらいのステージだとは思えない経営体制だと感じました。

フィンテックの領域って、必ずしも金融業界に詳しい人ばかりが起業するわけではないんですよ。それが面白いところでもあるのですが、一方で企業が成長していくと金融のプロがいないと越えられない壁が出てくることもあります。

逆に詳しすぎる人が起業すると、ユニークな金融商品を作ってはみたものの、どこまでマーケットがあるのか疑問に感じてしまうという事例もあります。

この点、小村さんのチームと世界観は非常にバランスが取れています。私たち千葉道場ファンドとしても、「世の中に大きな影響を与え、人が幸せになるような事業に投資したい」という想いが叶うサービスになりそうだというのが、投資を決めた大きな理由です。

ガレージスタートアップに投資家は何を思う

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ーー小村さんはどんな投資家から投資を受けたいか、その基準のようなものはあったでしょうか。

小村:正直なところ、調達を開始した当初はまずリードを取ってくださる投資家様を探していました。業登録も完了しておらず希望を述べられるような立場ではないのですが、強いて言うなら、何があるかわからないフェーズだったので起業家の考えや悩みについて理解を示してくれる、伴走してくださる投資家様だと嬉しいなと考えていました。

石井さんと初めてお会いした頃は、まだ戸建ての一室で事業をやっていた頃でした。そこで証券会社を起ち上げようとしていると知ると、結構ネガティブな反応を見せる投資家様は多くおられました。「えっ、ここでやってるの?」みたいな。そんなコミュニケーションが続いていた際に、石井さんは逆に評価してくださいました。むしろ、こういうガレージスタートアップを応援したいと。それがとてもありがたかったですね。

石井:僕も起業した当初は、家賃7万5千円くらいのボロアパートからのスタートだったんです。七畳の部屋に10人のエンジニアがいる、みたいな。小村さんと同じように、そんな光景を見たVCにからかわれて嫌な思いをしたこともあるんですね。

そんな中、「素晴らしい!」と言ってくれる投資家さんが2人いました。お二人ともレジェンドクラスの投資家ですが、そんな人に褒めてもらえて正直とても嬉しかった記憶があるんですよ。そういう体験もあるので、僕自身ガレージスタートアップが大好きです。

ーー石井さんは、Siiibo証券さんの「事業としての魅力」はどんなところだと見て投資を考えたのでしょうか?

石井:千葉道場ファンド内でも議論があって、「銀行利息がこれだけ低いのに、なんでSiiiboで社債発行しないといけないんだっけ?」という意見もあったんですが(笑)。

小村さんも先ほどおっしゃったように、今は資金調達手段の多様化が進んでいます。クラウドファンディングもその一つですし、これからもどんどん増えていくと思います。ところが、そんな状況でも、社債は空白地帯だったと思っているんです。しかもマーケットは非常に大きい。それにチャレンジするのが信頼できるこのチームということで、すごいフィンテック・スタートアップになるだろうと期待できるところが魅力でした。もちろん、そんな簡単に事業が進捗するわけではないのですが。

ーー簡単に進まなかったところについて、ぜひ教えてください。

小村:一種業の登録に関しては、不可抗力ではあるんですが新型コロナの影響が大きかったです。緊急事態宣言などで申請プロセスのやりとりが通常通りでない部分があり、結局当初の当社計画から半年以上遅れて登録が完了しました。その間も人件費等の資金は必要で、正直、あせる場面もありました。

石井:たしか2020年3月に投資して、4〜5月くらいには業登録が完了する見込みという予定だったんですよね。それから8ヶ月くらい遅れることになりました。キャッシュはギリギリでしたが会社が潰れるような状況ではなかったですし、コロナが原因なら仕方ないという思いも強かった。必要なお金は追加調達できるだろうとも思っていたので、そういう点で心配はしていませんでした。

小村さんたちが素晴らしかったのは、そんな状況下でもアドバイザリー業務や定期社債等の商品設計など、社内のオペレーションを磨こうとされていたこと。業登録のタイミングって、アンコントローラブルじゃないですか。そんなときに、できることをちゃんとしようとする姿勢が素晴らしいなと思って見ていましたね。

小村:ありがとうございます。株主の皆様には、「なぜ遅れているのか」を説明し続けるようにしていました。

弊社の考え方や創り出したい世界観を、顧客も含めたステークホルダーの皆様に開示するというのは本当に重視しているところです。透明性や公正性を重視するプラットフォームとしてのあり方を示すのに、弊社自身ができていなかったらそれは嘘になってしまいますので。当時から継続して、週一程度の頻度で報告を行うようにしています。

私募社債の世界観に通じる、クローズドで安心なコミュニティ

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合宿でのひと時

ーー小村さんは千葉道場コミュニティと、どのように関わっていらっしゃるのでしょう?

石井:小村さんには以前、千葉道場コミュニティの合宿で幹事をやってもらいました。「幹事をお願いします」と依頼されたときの気持ちと、実際やってみた後の感想を正直に教えてもらいたいです(笑)。

小村:あのときは、まだ千葉道場コミュニティがどういうものかあまり分かっていない状況で。幹事を依頼されたときは正直、「やってみよう!」という気持ちが6割、「リソースの負担は大きそう……」という不安が4割ぐらいでした(笑)。

結果としてたしかにリソースは必要だったんですけれども、やってみて本当に良かったな思います。幹事メンバーとの仲も深まりましたし、CEO同士で協働する機会は他にほとんどないですからね。

他のCEOの考え方を知る良い機会になりましたし、CEOを喜ばせるコンテンツを考えるのは本当に難しいなと実感しました。私は事業の特性上、さまざまなCEOの方とお会いするので学びの多い良い経験になりました。総合的に考えてありがたい機会だったなと思います。

石井:Siiibo証券さんの発行企業側はBtoBのモデルで、スタートアップも対象になるケースがある。なので、千葉道場の中でネットワークを早めに築いて欲しいなって思いはあったんですよ。

小村さんが幹事の回は完全オンラインでの開催にシフトしたタイミングで、これまでの型が通用しない手探りの状態でした。にも関わらず、非常に満足度の高い合宿を企画していただいて、ありがたかったです。

ーー合宿以外ではどのような関わり方をされているのでしょうか。

小村:食事や勉強会等、クローズドなシーンでの関わりなので、開示される情報がディープで大変学びが多いですね。誰もが相談されるようなことがあればすぐに受けるような態勢であるのも特徴だと思います。基本的に皆さんギブの精神で待ち構えている関係性です。

今後フィンテック・スタートアップの方が増えてくると、その領域では私もギブできることが増えていきそうな気がしています。

ほかにも素晴らしい点として、クローズドであることがちゃんと担保されているんです。内容が外に漏れないよう徹底している代わりに、コミュニティ内での透明性が非常に高い。

CEOならではの悩みも安心して話せるクローズドなコミュニティというあり方は、当社の私募の世界観とも通底していると思っています。こういったコミュニティは他になかなか見られません。起業家同士が相談しあえる環境って、本当にありませんから。

石井:これは個人的な夢でもありますが、千葉道場に参加するスタートアップがSiiiboで社債を発行するような、コミュニティ内でのシナジーが生まれると嬉しいですね。

いつまでも「一番星を掴もうとする起業家」が集まるコミュニティであってほしい

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オンライン合宿

ーー今回の資金調達を経て、今後どのような事業成長をお考えでしょうか。

小村:おかげさまで、ようやく0から1のフェーズが終わろうとしているところです。

さまざまな仮説を検証し終えて、発行額も早期に1億円を突破、2-sidedのモデルにおけるKPIが“投資家様の側”にあると明確にわかりました。あとはしっかりシステムや運営等の基盤を整えて、投資家様を集めることができればプラットフォームを成長させられると考えています。調達させていただいた資金も、基本的には投資家様を集めるための施策を使途としています。

具体的には特に、社債投資の認知度を高めることが重要かなと。そのためには一般的なマーケティング手法も行いつつ、メディアとの提携や代理店販売の仕組みを拡充していくことを考えています。

ーーそれは一般の証券会社で代理店販売してもらうイメージでしょうか。

小村:方法は主に2種類あり、一般の証券会社、金融商品仲介業者があります。そのような先との枠組みも整理が完了しつつあるので、段階的に増やしていこうと思っています。

まずは早期に1,000人程度の投資家様がいらっしゃるプラットフォームにしたいなと思っています。この段階での社債発行額は100億円程度を見込んでいます。

ーー「自由、透明、公正な直接金融を創造する」という事業のビジョンについて、その実現度合いはどのくらいでしょうか。

小村:登山に例えると、入山許可を得た、くらいでしょうか(笑)。目指す最終地点を見据えると、本当に生涯かけてやっていくような事業だと思っています。最終目標は、社債を通じたお金の貸し借りが完全にシームレスに行われている世界をつくることですので。

現在は一般投資家が理解の浅い商品を買って退職金のような重要な資金を失ってしまったり、企業も信用力はあっても一部評価されずリスクが取れなかったりと、さまざまな不自由さや不透明性、不公正性があります。私たちがつくりたい世界は一朝一夕では完成せず、まだ登り始めてもいないぐらいだと思ってます。

石井:その実現に向けて、千葉道場ファンドができること、期待していることがあれば教えてもらいたいですね。

小村:そうですね、この価値観のコミュニティが維持されることに期待しています。

たとえ私や会社が成長しても、コミュニティの先輩方は同じかそれ以上に成長されているので、永遠に学ぶことがあるんです。今よりさらに上のステージの悩みと、みなさんは戦っているので。

千葉道場は「Catch The Star」というミッションを掲げています。山登りというよりも、一番星を取りに行くみたいな世界観を、コミュニティの全員が真剣に持っています。千葉道場にそうあり続けてほしいという期待がありますね。

石井:ありがとうございます。

Siiibo証券に投資した時は自分も投資家になって間もないタイミングだったので、本当に一緒に成長させてもらっている気がしています。特にSiiibo証券の場合、事業の開始までのハードルがとても高いので、投資家としてお手伝いできることってほとんどないんですよね。ひたすら「頑張ってね!」と応援するだけでした(笑)Siiibo証券は最近マーケティングや組織拡大をどうしようかという話になってきて、やっとお役にたてるようになったかなと感じています。

また、直近の資金調達ではDNX Venturesさんという素晴らしい投資家がリードインベスターとして参画いただいたので、前のラウンドのリードVCとしては、うまくバトンを渡せてよかったなという気持ちが強いです。

もちろん、ご支援させていただくスタンスは今後も変わらないのですが、なんというか、少し「親離れ」に近い寂しさを感じています(笑)。そんな不思議な感覚を、Siiibo証券さんへの投資を通して体験させてもらっています。

これからも一緒に成長し続けていければ嬉しいです。本日はありがとうございました。

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