
stand.fmで知らない人の配信を聞けば、あなたの家はカフェになる
すごい時代になったもんで、インターネット環境さえあれば誰でもラジオパーソナリティになれるらしい。世間にお届けするレベルの声ではないし、そもそも喋り続ける自信もないのでぼくはやらないが、聞く分には案外面白い。
1.邪魔にならない雑音
「勉強・作業するときに何を聞けばいいのか」は、音を記録する機械が発明されて以降、我々人間に立ちはだかる大きな大きな問いだと思う。
好きな曲を聞けば一緒に歌いたくなってしまうし、かといって知らない曲を聴くと「うわこれ良い曲だ、プレイリストに追加しよ」という無駄な動きを強いられる。
芸人のラジオを聴くともっとひどい。作業の手は完全に静止する。気づいたら笑いながら寝っ転がってたりもする。
Youtubeで「作業用BGM」みたいな意味もない自然音を聞くという手もあるが、スマホの画面がついていると気になってしまうし、そもそも自然の中で作業したことのない"都会っ子"なのでなんか落ち着かない。千葉は都会です。
だからこそ、できるだけやるべきことがある時にはカフェに行こうとしている。カフェでイヤフォンをせず、周りの人の会話でざわざわしている環境。それが一番集中できる。「邪魔にならない程度」の雑音だ。
2.例によってカフェは混んでいる
Google Mapで「カフェ」と検索すると地図上が検索結果で真っ赤になるほどカフェがあるのに、9割9分のカフェは埋まっている。それに、カフェには金がかかる。資本主義。
自宅がカフェになればいいのに。そんな願いを叶えてくれるのがStand.fmだ。たまたま目についた素人ラジオアプリがStand.fmだっただけで、宣伝でもなんでもないので一般人がラジオ配信しているアプリならなんでもいい。
「現在の配信」から適当に部屋を選んで入れば、たいていの場合まったく知らない人がほんっとうにどうでもいい話をしている。たまに思想強めの人間を引く可能性もあるが。
3.「新着配信」が肝
ポイントは「人気の配信」ではなく「新着配信」の中から選ぶこと。人気配信だと弾き語りをしていたり、ASMRをやってたり、たまに落語やってる奴がいたり、一芸に秀でた人間が集まっていて、なんというか、ちょうどよくはない。
その点、新着配信に名を連ねる人たちは当たり障りなんて言葉を使うのがもったいないほど当たり障りのない話をしてくれる。
今日食べた夕ご飯とか、おばあちゃんに会っただとか、コメントで来た「朝起きられません」に対する「早く寝ればいいと思うな」みたいなどストレートの悩み相談とか。
本当に、ちょうどいい。見事なまでに邪魔にならない雑音。カフェの隣の席から聞こえる会話を完璧に再現してくれる。
こうした配信を低音量で聴きながら、あとは適当にブレンディの抹茶ラテとかを飲んでおけば、もう自宅はカフェになる。
冗談でもなんでもなく、本当におすすめです。今日からあなたの自宅はタリーズです。
これを3ヶ月ほど続けたら、Google Mapで「タリーズ」と検索した時にあなたの家にピンが立つようになるかもしれません。迷惑ですね。