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(追記あり)『若い日本人男性、警察署にて謝罪』 2025年元旦 チェンマイニュース(まとめ)

事件の背景

2024年12月31日から2025年1月1日にかけてチェンマイ市内ターペー門周辺で行われたカウントダウンイベントの中で、禁止地域であるにもかかわらずランタンを飛ばそうとし、それをやめさせた警察官に対して、胸ぐらを掴み睨みつけた観光客の姿がネットに拡散されました。

要点は以下の通り。

・この外国人はコムローイ上げが禁止だとは知らずに上げようとした
・警察官はそれを注意したが言うことを聞かなかったので、当該人にダメージを一切加えない方法でコムローイ上げをやめさせた(映像の通り)
・しかし該当の人物はなぜやめさせられたのかを理解せず荒っぽい行動を取りかけた
・そのため署まで連行し、通訳をつけて説明をした
・説明を理解し、謝罪があったため、逮捕に至らなかった

私のタイ語ヒアリングだけでは自信がなかったので、タイ語ネイティブの息子の協力も得てまとめました。

日本語メディアの記事

当初、日本人という報道から「外国人」に変更された経緯があります。
最終的には日本人によるもの、とチェンマイニュースサイトでは公開されています。


タイ警察による処分を伝える記事


【チェンマイニュース】
(Google翻訳を元に手直し) 大晦日にランタンを飛ばすことを禁じたタウィサック巡査部長のシャツの襟を掴むという失礼な態度をとった観光客は、この事件を謝罪し、同巡査部長に謝罪した。 警察は観光客を巡査部長の命令に従わなかったとして告訴し、3,000バーツの罰金を科した。

https://x.com/chiangmainews/status/1874634585583358026

元記事

免責事項

Google翻訳を元に手直ししたもののため、100%完璧な翻訳ではありません。あくまでもニュース内容を理解するための即席のものです。予めご了承ください。
また、個人名は過剰な個人への中傷非難を懸念し、当アカウントの判断で伏せております。ご理解ください。

記事の翻訳

【タイトル】
カウントダウンの夜にランタンを放つのを妨げられたため、警察官のシャツの襟を引っ張った若い日本人男性。謝罪しに来る。

【本文】
日本人男性が大晦日にランタンを飛ばすことを禁止された警察官の襟首を引っ張る。SNSでニュースが浮上した後、相手に謝罪するために出向く。過剰反応と誤解を認める。明日帰国する前に3,000バーツの罰金を科される。

SNSで報じられたニュースによると、外国人観光客がムアンチェンマイ地区の多くの住宅で火災の危険があるため禁止されているターペー門エリアでランタンを飛ばそうとした。

事件後、警察は観光客を追跡し、身元を突き止めた。警察は彼に連絡を取り、チェンマイ警察署に呼び出された。彼は日本人で31歳のH氏であることが判明した。捜査の結果、H氏は家族とともにチェンマイ県ターペー門で開催されるカウントダウン2025イベントに参加するために旅行していたことが判明した。彼は2024年12月28日からそこに滞在していた。彼は家族とともにイベントに来るつもりだった。

その後、カウントダウンイベントが終わった午前12時30分頃、彼はターペー広場の周りでランタンを灯しました。ランタンを灯してはいけない場所は広場の中だけだと誤解してました。しかし、彼がランタンを灯そうとしたところ、タウィサック曹長が検問にやって来て止められました。しかし、私はここはランタンを灯してもいい場所だと思っていたので、ニュースで報道されているように腹を立てて悪い行動をしてしまいました。その後、通訳が来て説明してくれました。ここはランタンを灯してはいけない場所だと理解したので、タウィサック曹長に謝罪し、その日の夜にその場を立ち去りました。

その後、警察から連絡があり、H氏は事件を残念に思い、タウィーサック巡査部長に直接会って謝罪したいと考えた。そこで、同日午後7時半ごろ、チェンマイ警察署のプラチャヤ・ティトラ警視に連絡してタウィーサック巡査部長と面会した。タウィーサック巡査部長は面会して謝罪を受け入れることに同意し、H氏に対して恨みは抱いていないと伝えた。

しかし、警察官は、この犯罪行為の別の側面を考慮し、H氏の行為は職務を遂行していた警察官の命令に従わなかった犯罪行為であると判断。そこで警察官は、H氏にこの犯罪行為の容疑について説明し、H氏はこれを理解し、すべての容疑を自白した。そのため、捜査官は3,000バーツの罰金を科した。

H氏は、今回の件について謝罪し、法律に基づいて責任を認めたと付け加えた。タイの観光名所は気に入ったので、機会があれば必ずまたタイを訪れたいと述べ、二度とこのような行為はしないと約束した。

本件はこれをもって終了

一連の流れの中で、タイ政府・タイ警察の判断がこの国の全てである以上、この決着を持って、本件は終了です。

ただし、波紋はこれからも大きいでしょう。

元記事では個人の氏名も明記されており、ネット上では行なった行為が全て晒されております。

そして、周りでニヤニヤ見ながらスマホを構える外国人観光客たち。

そして、当日周りでコムローイ上げを見物・撮影していた外国人観光客たち。

現代社会を象徴しているような印象を覚えました。

コムローイ上げを見て「綺麗だな」「見たいな」「やってみたいな」という気持ちを抱くのは人間として当たり前の反応だと思います。

ただ、それをやっていいかどうか、TPOをわきまえることは常識的な判断が求められます。

「ここはタイだから何をやっても大丈夫」「ここはチェンマイで、緩いところだからOK」という驕りや気の緩みがなかったかどうか。

それはチェンマイの情報を発信し続けている中の人としても、厳しく自分自身に問いかける必要があると感じました。

フォロワーさんの中でも、ターペー門周辺を見物しに行った方がいるもの知っています。そして、このアカウントをフォローしていただいているのであれば、おそらく多くのチェンマイ関係のFBページでも拡散していた、「コムローイ上げは市街地では禁止」という内容のポストも見えてもらえていたと思っていました。

大晦日に会ったフォロワーさんたちには「火事には気をつけて・色んな意味で」という忠告をさせていただきました。そして忠告・注意喚起した後は自己責任の世界、あとはそれぞれの判断で、というスタンスでいました。

ただ、こうして大きな問題が起きたことを考えると、もう少し突っ込んで、言葉に出して言うべきだったのかと自問自答しています。

こういった言葉たちです。

言うべきだったかもしれない言葉たち

「コムローイが上がっているかもしれないけれど、それは違法なものだからね。」

「それを綺麗だと思うのは分かるけど、撮影してそれを拡散することはやめてね。」

「そうしてしまうと、結果的に違法行為を容認していることになり、今後もこうした違法な行為が続く原因に加担してしまうことになりませんか?」

「結果的にチェンマイに住むタイ人の人たちや、ロングステイや仕事などで長期滞在している外国人の人たちに迷惑をかけてしまうのではないでしょうか?」

不用意なバッシング・個人攻撃は無用

誰もこの件でバッシングしたくありませんし、されて欲しくないと思っています。
あくまでもこの件に関心があり、このnoteおよび「チェンマイ情報ステーション」に関心がありフォローとしていただいている方々に向けて発信しているつもりです。
どうぞ良識ある行動をお願い申し上げます🙏

事件の結末

警察官に謝罪する日本人

チェンマイ警察署にて、問題を起こした日本人が謝罪をする様子が全国ニュースに取り上げられました。いかに大きなことだったかがわかります。

なお、警察官にはこの謝罪の前に、対応を賞賛され、奨励金10,000バーツが支払われていました。

警察官に賞与が与えられたことを伝える記事

「善行をすれば報われる」プロジェクトで観光客に胸ぐらをつかまれた警察官に10,000バーツの賞与

2025年1月1日午後1時、第5地方警察管区司令官クリッタポン・イサコーン警察中将とチェンマイ地方警察司令官タワチャイ・フォンウィワチャイ警察少将は、タイ王国警察総監キティラット・パンペット警察大将の「善行で報奨を」プロジェクトの一環として、チェンマイ市警察署長プラチャヤ・ティツァ警察大佐を代表としてタウィサック・ウォンチャイ警察中尉に1万バーツの賞金を贈呈し、忍耐と犠牲をもって職務を遂行するよう同氏を励まし支援し、警察組織の好印象と信頼性を築くよう求めた。

2025年1月1日午前0時30分の事件から。チェンマイ市警察署の副捜査部長タウィサック・ウォンチャイ警部補は、ターペー門でランタンを放とうとしていた日本人観光客のグループを発見し、禁止事項を伝えに行った。しかし、誤解から口論になった。

通訳を介しコミュニケーションを図った結果、観光客は理解し、禁止事項を事前に知らなかったことを後悔した。警官は法律違反の意図がなかったと見て、告訴せず、事件は理解され、負傷者も出ずに終わった。

現場近くの様子

コムローイ上げの行われた箇所では、警察官が巡回し、コムローイを回収して回っていたことがわかっています。その場にいて写真を撮った日本人の方に了解を得て、掲載します。

コムローイを回収する警察とその車両


それでも上空にはコムローイが上がっていました

なぜそもそも市街地ではコムローイ上げが禁止なのか?取り締まり状況は?

関係者に確認したところ、次の通り。

  • 飛行機のエンジンに入ってしまうと、バードストライク相当あるいはそれ以上の被害が発生する危険性があるため。

  • 火災のリスクが高いため、特に市街地では禁止されている。

  • 以前より航空機の本数が増えており、タイ警察も航空局も懸念を深めている。そのため、年々取り締まりは強化されている。

  • 取り締まりは強化されているが、多くの観光客が詰めかけるため、完全に抑えることはできていない状況である。

お願い

もう一度申し上げますが、コムローイ上げは、とても見た目には綺麗です。

それを綺麗と思うことは、人間として自然なことです。

しかしながら、それが及ぼす影響について、今回の事件をきっかけに多くの方が自分自身のこととして考えてもらえたらと思います。

そして、コムローイ上げのシーズンや、カウントダウンのシーズンだけでなく、今後予想されるソンクラーン(タイ仏教正月)などでの「政府自治体に許可されていない、野良(便乗)コムローイ上げ」への関与を抑制するために、活用していきたいと思います。

以上、新年早々なかなかの大変なことでしたが、この記事を持って、いったん手放すこととします。

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