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瀬戸 夏樹
2018年1月30日 16:16
読者の皆様、いつもお世話になっております。『塔の魔導師〜底辺魔導師から始める資本論』の1巻発売日まで後二週間ほどとなりました。『等の魔導師』の書影の方が担当編集者様から届きましたのでアップします。Garukuさん他デザイナーの皆様が素敵なカバーに仕上げてくださいました。【書影】【書影(帯あり)】書店で見かけたときは是非お手に取ってお確かめください。特典についても告知し
2018年1月29日 18:13
前回、第119話「塔の製作」各話リスト イリーウィアは教室中の注目を集めながらラージヤの前に進み出た。 こんなシチュエーションであるにも関わらず緊張した様子は一切ない。「ヘルド。助手を務めていただけますか?」 リンが自分もついて行ったほうがいいのかな、と思っているとイリーウィアがヘルドの方を振り向いて呼びかけた。「もちろんです。姫」 ヘルドが恭しくお辞儀してイリーウィア
2018年1月21日 18:00
前回、第118話「グレンデルとの戦い」各話リスト リンが学院の廊下を歩いていると下級生たちが通り過ぎるのを見た。 その中にはミルジットもいる。 リンは知らないふりをして通り過ぎようとしたが、ガシャンと何かの金属音がして振り向いた。 ミルジットが手に持っていた籠を落としたようだった。 籠の扉が開いて、中に入っていたマモット(伸縮自在のリス)は飛び出して高いところに登って行く。
2018年1月14日 19:03
前回、第117話「静かな洞窟の中で」各話リスト ヘルドはイリーウィアに呼ばれて彼女の執務室へと向かっていた。(全く。なんだっていうんだ。こんな風に急に呼び出して) イリーウィアがこのように急に呼び出すなんて事は今まで無かった。 彼女は時折、予測不能な行動を起こすが、基本的には計画的だった。 部屋の前に来ると、ヘルドはドアをノックする。「失礼します。ヘルドです。お呼びでし
2018年1月7日 18:00
前回、第116話「行き詰まり」各話リストラージヤの授業ではいつも生徒達は必死で準備をしなければならなかった。ただでさえ沢山の予習が必要な上、ついて行けない生徒は容赦無くおいていかれる。そのため生徒達はいつもヘトヘトになりながら授業に参加するのであった。今日は実際に建築魔法の実技を行うということもあり、生徒達は授業時間ギリギリまで建築資材調達に走り回ったため、授業前にはすでにすっ
2018年1月1日 18:00
前回、第115話「板挟み」各話リスト「国家は何を根拠に人に刑罰を与えうるのか。ある者は犯罪抑止のためといい、またある者は人を人たらしめるためだという」 リンはシェンエスの法律学の授業を受けていた。 今日も彼は淡々と板書を書いて説明する。 彼はいつも厭世的で世間のあらゆる騒ぎから目をそらしているかのようであった。 聞くところによると塔の隅っこで隠者のような生活をしているという