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会社員先生ができること

今回のハッシュタグが「会社員先生ができること」だったのでこれは寄稿しなければ!と思い、noteを書くことにしました。

私自身が、7年間の会社員経験をした後にひょんなことがきっかけで4年弱高等学校の教職員をしていました。2年弱は通信制高校にて、2年間は全日制普通科の高等学校にて教職員として働いていました。

まず、第一に教育の現場で言えることは、「学校以外の経験がない教職員が過半数を占めている」という点です。会社員先生ができることは、その業界の知識を語ることができる点です。

私は理学部で化学を専攻した後に製薬会社に就職し、MRとして7年間勤務していました。

その為、生徒に具体的に自分が見てきた職業として話ができる、語れる点がある特定の進路を目指す生徒にとっては良かったと生徒から言ってもらえることが多かったです。

例を挙げると自分がやってきた仕事MRはもちろん、身近に接してきた薬剤師、医師、看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、MSなどです。

その他職種は異なりますが、同期入社の知人などもいたりしたので研究職やヘルスケア領域の営業職等についても語ることができました。

※ここで気をつけなければならないのは当時は「割と新しい生の情報」だったのですが辞めて数年経っている時点で「古い話」になっている自覚の元話をする必要が今後あると思っています。

第二に言えることは「その学校以外の経験がない教職員が進路指導を行っている点」です。もちろん、現場の先生たちは基本的には本当に熱心にその生徒の為を思って話しています。しかし、その話が自分の学生時代の同級生の話だったり世の中一般論の話、情報誌などの二次元がベースとなる情報提供に偏りがちです。

先生達は基本的に皆さん本当に熱心に使命感とやりがいを持って業務に取り組んでいる方がほとんどですのでその先生達に職業をアウトプットするだけでも変わるかもしれません。

わざわざ訪問してではなくそれこそオンライン導入を進めて動いているさなかですからオフィスと学校をつなぐこともできるでしょう。

特に、高等学校では、進学する大学の専門科によりある程度の将来就く業種が絞られてしまうこともあると思います。

高等学校でのキャリア教育の一環としてこのような実際に会社員として働いている方とのコミュニケーションの場を設けている高校も出てきています。

このような取り組みはとても素晴らしく、また社会人である参加した会社員にとっても大きな刺激となることがあります。例えば、商品開発部やお客様の声を大事にするBtoCの職業の方などは、今どきの高校生の目線や視線を知るチャンスでもありメリットがあります。そこから会社に持ち帰ることができるアイディアもあるでしょう。

今、高校生くらいの年齢のお子さんがいる方は子供から学ぶこともあるかもしれませんが、「自分の子供」だけだとどうも視野が狭くなりがちです。

1クラス30名~40名程度の中にも個性があり、それぞれの興味関心や得意なこと、不得意なことも異なり当然目線が異なってきます。

高校生であってもまだ世の中には数えきれないほどたくさん仕事があるということを意外とまだ理解していないことが多いです。まして、小中学生だと顕著だと思います。

自分の親の仕事、学校の先生、かかりつけ病院で働く人、地域のお店の人(多分ここが都会は希薄になっている)くらいでしょう。

第三に部活動の問題です。

これは慣習や歴史的背景もあるんですが、基本的に希望の部活動を担当できるというのは稀だと思っています。私としては、「得意なことを得意な先生が教える」または「得意な地元の人を活用する」が望ましいと思っています。

特に、運動部に関してはスポーツ選手のセカンドキャリア問題が日本は本当に根深いと思っています。一生懸命国の頂点のレベル感、または世界レベルで戦っていた選手が現役を引退した後のキャリアがその経験を活かせている方があまりのも他国と比べて少ないと思っています。

最近はYouTuberとして活躍する元プロスポーツ選手もいらしたりしますが、それは「人気があった選手・知名度がある選手」に限られるでしょう。実力がかなり高いにも関わらず活かせない方も多いと思っています。

もちろん、引退を機に新しいことにチャレンジ。これも新しい選択だと思いますが、私としては実業団や社会人野球など会社員として働きながらスポーツをやられていた方が、現役引退後元の会社でフルで活躍するもよし、スポーツの指導に競技に割いていた時間を費やすでもよしとするのがいいなと思っています。

理由としては、部活動の指導となるとどうしても放課後または土日祝日に限定され、「それだけで生活をすること」が困難です。

副業としてやればいいのではと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、甲子園予選の抽選発表を思い起こしていただけるとわかる通り、組み合わせが抽選で決まったり、試合日程が定まらず両立は難しいです。

その方が専門性の高い方から教えてもらえるというメリットが生徒にもありますし、その先生から学びたいからその学校に進学するという生徒も出てきそうです。

文化部でも同様だと思っています。もしかすると、文化部の方がOBでその後花開いた人を呼んでなど独自にしていたり進んでいるかもしれませんね。

運動部の場合、「万が一起こった時の事故」の問題など考えなければならない諸問題がたくさんあり、なかなか進まない(ただでさえ他にもICT化とかやることがたくさんあるし)という状況なのかもしれません。

会社員先生ができること。

会社員が気がついていないだけできっとたくさんあります。


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