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広い歩道/久方振りの友 12フィートの木材を持ってあるく35日目

2020年4月22日(水)

曇りのち晴れ。気温13℃。体温35.9℃。木材の長辺2430mm

午前中は風がとても強かった。少し休むだけでも肌寒さを感じる。今日は三原市から竹原市に向かう。

川沿いを歩いていると、自転車の人とたまにすれ違うくらいで、道路は広くとも人も車もなかなか通らない。スッと私の目の前に自転車が止まる。大きなバケツを持った女性が自転車に乗っている。そのバケツ、何に使うのだろう、と思った。その女性が背負っている某有名ブランドの生地がエナメル質で、金属のチェーンがショルダー部分になっている小さなリュックが、自転車にバケツという格好にちぐはぐさを生み出していてとても目を引くのである。じっと後ろ姿を見つめていると、女性の方もチラチラと私の方を見て訝しげな表情を浮かべている。私にとって彼女は奇妙な存在で、逆もまた然り。彼女にとっては私が奇妙なのだ。

「お互い様ですよ。」と心の中で呟き、信号は青になった。私は横断歩道を渡って左に向かい、彼女は右に向かった。横断歩道を渡り切ってからもチラチラと私の方を振り向きながら自転車を漕いで、小さくなっていった。

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さて、人にあったのはその女性くらいで、そのあとは宿に着くまでほぼ誰も見かけることがなかった。

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