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車お遍路さんでの難所とマインドの変化

2024年11月1日、蠍座新月。今年のうちに行きたかったお遍路さんへ行く事にした。家族も快く送り出してくれた事もとてもありがたかった。

お遍路さんへ行きたかった理由はいくつかあった。一つ目は内観。二つ目は旅。(ワタクシ太陽土木星9ハウスなので)三つ目は直感力?サイキック?的な能力が研磨されればいいかなぁという感じだった。(12ハウス海王星ライジング持ち)1人で2週間近くも車で四国一周なんて楽しそう!なんなら車中泊とかもしてみたい!!なんてワクワクして出発した。

滑り出しは順調だった。徳島の友達にグルメスポットを聞いたら泊まって行けという嬉しい申し出。結局2泊もさせて頂いた。

車でお遍路さんに行くにも難所が割とあった(道が細くすれ違えない)。離合っていうらしい。軽自動車かコンパクトカーがおすすめ。たまにワンボックスや大きい車が対向から来るとヒヤッとする。

難所について


 車でのお遍路さんの難所がいくつかあったのであげてみたいと思う。
焼山寺や鶴林寺、横峯寺はやはり道が細く、難所として有名で。また横峯寺は通行料が普通車1850円、軽自動車1450円かかるので怖い思いをして同じお金を払うならバスで1800円で行けると途中で知り合ったお遍路の大先輩に聞き、バスに乗ることにした。この時バス停に人懐こい飼い犬が居たけど片脚がなく、理由を聞いたら猪の罠にかかり失ったらしい。可哀想で涙を流しながら出発した。

 個人的に一番運転で怖かったのは35番清瀧寺だった!ここはとにかく狭い!!どうか車が来ません様にと祈りながら目的地まで。どうやら本当に狭い区間は1kmほどらしいけど気分的にはもっと長く感じたなぁ。タクシーつかえば良かった…とは帰ってから思ったけど。27番神峯寺も駐車場までの1.5kmほどは道が細い。どちらも二大神経すり減らす坂道だった。

また困ったのは太龍寺。携帯のナビにとんでもなく山道を案内された。途中で流石におかしいと思い、近くに民家があったのでおっちゃんに尋ねたところ「あー、よく聞かれるけど太龍寺に行くならロープウェイのらないと行けないからここは違うよ。なんかナビがここ案内するみたいやねぇ。」と。
たまに変な場所に案内されるケースもあった。その上狭く細い道でかなり焦った。

マインドの変化について

 QUANTAさんの屋久島リトリートに参加してから変容のプロセスにある私。お遍路さんに行く一番の目的は内観、心の旅だった。

 お遍路さん2日目。四国全体的に大雨で愛媛では冠水した地域もあったらしく徳島も土砂降り。切幡寺で既に靴が中までぐっしょり濡れてしまった。まぁしょうがないかと我慢しながら次へ。焼山寺ではついに靴のソールがハゲて壊れてしまった。うーん、中々ないなと思いながら更に我慢。
替えの靴も靴下も持っていたけど我慢。…ってかなんで我慢してるんだっけ、私?別に我慢しなくてもスペアがあるんだから替えればいいじゃん??
と気づく。すごく小さい事だけど先の事ばっかり考えて、我慢するのが板に付すぎて今ココを大切にしていない事に気づく。明日の為の靴が濡れてたら嫌だから。今夜の洗濯物が増えるの嫌だから。

雨の焼山寺を参拝しながら色々気づく。お金の使い方もそうだったなあ。老後の為とか貯蓄とか、転んでもいないのに杖をつき、そればかりが大切で、仕事も嫌だな辛いな、でもやんなきゃと思考停止して心の中の気持ちは長い間無かったことにしていた。

 そしてNoと言えない日本人の代表だった私。断ったときの空気が無理すぎて、それを味わうくらいなら嫌な事を我慢してやった方が良いと思っていた。あとは耐えて遂行すればいいだけだから。嫌われるのが怖かったのもある。Motokoさんにも指摘されたのだけど体力も限界で気力だけで生きていると言われたけど、思えば10年以上もそんな状況だった。ごめんなさい、いつも私の心を無視してたよね。私に謝りながら下山した。

いよいよ高知県に突入。南国ムードに少しはしゃいだ。この日はホテルの予約がギリギリになってしまい、古い所しか空いていなかった為仕方なく予約。まぁ近くに飲食店もあるからいいかと思い、高知に来たからには鰹のタタキも頂きたいなぁなんて呑気に考えていた。

 食事を終えて忘れものを車に取りに駐車場へ歩いて行く途中。あれ?なんであんなホテルの外の壁際に人が立ってるんだろうと思った。でもなんか変だ。いや、あれは人じゃない。見えてしまった…と思った瞬間に怖くなった。走って部屋に帰ったけど怖くてしょうがない。どうしよう。とりあえず寝よう。でも部屋に帰って気付いたら携帯の充電器がない!あの場所にもう一度行くなんて無理だし…この状態で携帯まで使えないとかありえない!そうだフロントに連絡して持ってきて貰おう!と思って9番を押した。しかしお貸ししますので一階まで取りに来てくださいとの事だった。

意を決してエレベーターを降りる。肝っ玉の小さい私は震えが止まらない。エレベーターの姿見が怖くて見れない。文字通りのガクブル体験だったし、とても眠れる状態では無かった。

次の日も新しいホテルは空きはなかった…というか新しいホテルもあまりなく、しょうがなく深酒をすることに。さすがにこれだけ飲めば眠れるだろうと思ったら考えが甘かった。怖くて怖くてたまらない。何もないと自分に言い聞かせるも心の中の恐怖心が消えてはくれなかった。

 寝不足と前日の深酒も手伝って絶不調の翌朝。このままお遍路さんを続けるのは体力的にも精神的にも厳しいと思っていた高知の3日目。その日は足摺岬の金剛福寺から。天気も良く納経所の方が話しかけてきてくれた。

 話しやすい方だなと思って高知に入ってからのことを相談してみた。すると少し顔をしかめて「なんかつれてきたんかなぁ」と。
左手だして?と言われて差し出すと小鉢に入った粉をくれた。匂いからして線香の灰の様だった。それを両手で擦り合わせて全身に付けてと仰るので言われるがままに。つけた瞬間、全身ビリビリした。鳥肌が凄かった。そう伝えるとまた少し顔をしかめていた。

「車中泊とかしてないよね?」「はい、していません」(…あっダメなんだ。聞いてよかった。笑)

 毎週ではないけど水曜日にここにお参りにくる方が視える人で、もし待てるなら昼頃来られるかもしれないし待ってみない?と親切なご提案を頂いたのだけど、この時は早く帰りたいの一心だったからお礼を伝えて足摺岬を後にした。

金剛福寺での事と、その夜は松山市内に宿泊するつもりだったので新しいホテルがたくさんあったから少し安心していた夜。ホテルの近くの赤提灯系の居酒屋に入る事にした。(人と顔を見て話がしたかったから)
あいちゃんという渋い居酒屋で笑、母親くらいの年齢の女性が1人で切り盛りされていた。世間話をしながら食事をしていたら常連客でカウンターはいっぱいに。出雲からお遍路さんに来た私の話を聞いてくれた。高知に入ってからの体験を話すとおばちゃんが一言。あんた優しいんやろー。だから連れてくるんやでー。と。

うーん、私優しいかな?うーん。考えながらお店をでた。

随分と軽くなった次の日、横峯寺という難所からスタート。通行料もかかるしどうせならとバスで行く事にした。バス停には近所の放し飼いになっている犬が遊びに来ていた。でも片脚が無い。運転手さんに聞くと猪の罠にかかってしまったらしい。人間のせいでごめんねさいね。かわいそうにと思ったら涙がでていた。

横峯さんを後にしてひたすら運転。あの犬の事を考えていた。確かに罠にかかって痛かっただろう、辛かっただろう。でもあの子は今幸せそうだったじゃないか。私が優しいんじゃなくて、勝手にあの子は不幸で可哀想だと決めている。…あっそうか、私のこういう思考が色々連れてきてしまうのかなと気づいた。思い込み、決めつけ。ジャッジ。勝手に心配する。あぁ、これも手放そう。


なんだかんだで11日目で結願。まるで写鏡の様に私に様々な事をみせてくれたお遍路さん。100%自分の為だけに時間を費やした深い旅になった。

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