サワー・グレープス

ボクはのろまなカメ
巨大なブドウの木にのぼってみたけど
ライバルは目もくれないで甲羅を踏みつけてく

頭上で揺れる紫のふさ
芳しい香りを撒き散らしてボクを誘う
周回遅れの焦りでカラカラ渇いた喉が鳴るよ

地上でキツネがわめいてる「どうせ期待はずれ」
そんなの食べるまでわかんないのに
すっぱくてもイイ よじのぼって かじりついてやるんだ！
サワー・サワー・グレープス

くねるツル揺らす灰色の風
否定と懐疑を吹き荒らしてボクを阻む
万年最下位ランナーのヤケな底意地ナメるなよ
もっとよこしな！

頭蓋骨にうつろにひびく”お前はだめなヤツ”
そんなのゼッタイに聴き入れちゃいけない
たとえそれが、自分自身の声だとしても
けちらしてけ！

連中にはいわせてやるよ「あいつ気が狂った」
そんなの最期までわかんないだろ
すっぱくてもイイ のぼりきって 食らいついてやるんだ！
サワー・サワー・グレープス

きっとスウィート・グレープス