かあちゃんのプッ。
ぼくは知っている。
昨日行った古着屋で、ぼくを抱え直した時にかあちゃんのオケツからプッと屁が出たことを。
自分で「あ、でちゃった!笑」と咄嗟にカミングアウトするかどうか迷ってるうちにそのまま時間が過ぎ、帰りのサービスエリアでは何食わぬ顔でほうじ茶ソフトクリームを食べるかあちゃん。
------------------------
昨日はぼくを連れてとうちゃん&かあちゃんwithもっちゃん、みっちゃんで山梨の古着屋までドライブしてきた。
もっちゃん、みっちゃんはかあちゃんの音楽友だちだ。
かあちゃんはこの日を迎えるまで、サービスエリアでどんなソフトクリームを食べようかとイメトレをしていた。
青空とそよ風吹く中、濃厚なミルクソフトにお気に入りのバウムクーヘンを添えて贅沢に味わう。これ最高の組み合わせじゃん!
これを何度もイメージしながら、この1週間を過ごしてきた。
しかし、イメージ通りには行かないもんだ。
行きの車の中では、とうちゃんの社会に対するイライラのお焚き上げ大会が行われていて見事に大型サービスエリアを通り越した。
古着屋ではかあちゃんwithもっちゃん、みっちゃんは試着大会でとても盛り上がっていた。
ぼくはとうちゃんに前向きに抱っこされながら、あたりを見回していた。
そして、たまにとうちゃんと抱っこを変わりにくるかあちゃん。
友だちの試着を見ながらぼくを抱えなおした時に、何の前触れもなくプッと屁が出てしまったのだ!
おーい!こいつはぼくの屁じゃねぇぞ。かあちゃんのだぞー!
と思っても喋れないもんでみんなには伝わらない。かあちゃんは言おうか言わまいか、頭の中で何周かして結局言わなかった。。。
ここで言っていればかわいいもんだ。
だけど言わずにいるのも消化不足なかあちゃんはぼくの目をじっと見て
「ちーちゃんのオナラってことにしようか迷ったがそれはやめたよ、さっきのはかあちゃんのだ」と無言で訴えてきた。
知ってるわーい、人の屁にすり替えるんじゃないやーい!
ぼくが喋れるようになったら、かあちゃんのプッ屁をいちはやくみんなに報告して差し上げます。
帰りのサービスエリアでは夕空の中、寒い寒いと言いながらほうじ茶ソフトクリームを平らげるかあちゃんなのでした。