カナダの劇団の来日公演を担当しました

カナダ・オンタリオを拠点とする劇団 Talk Is Free Theatre(TIFT、トーク・イズ・フリー・シアター)の来日公演の現地受け入れ、ローカルプロデューサーを担当しました。

アーティスティックプロデューサーのArkadyさんとステージマネージャーのJeffさんから、「2月上旬に日本公演をすることになった。作品と出演者スタッフは決まっているものの、それ以外は何も決まっていない。助けてほしい!!」という相談を受け、そこから約2ヶ月で開催までこぎつけました。

まずは会場探しから。TIFTは「Tales of an Urban Indian」は路線バスでの上演を希望していましたが、これは泣く泣く断念。それでも「Cock」はアンダーグラウンドな空間で、「For Both Resting and Breeding」は民家で上演したいという希望があり、日本ならではの家屋を活かせる場所が良いのではと考え、2会場を提案しました。直前のお願いにもかかわらず快く受け入れていただいた「アトリエみつしま」の高内さんと「堀川の家」の皆様に感謝です。どちらも良い空間だったなあ。

過去にKYOTO EXPERIMENTのインターンで海外アーティストの公演に関わったことはあったものの、ゼロからの受け入れは初めて。何十回とカナダで上演されてきた作品でも、日本では知られていない。どう紹介すればいいのか、日本もアジアも初めてのアーティストをどう伝えればいいのか悩み続けました。ちょうどXやチラシを使った広報の限界を感じていたこともあり、当初はFacebookのグループや個人LINE、メッセージでの告知に頼りましたが、公演2週間前からはXで準備の様子を発信し、少しでも興味を持ってもらえるように切り替えました。
現在も #TIFTinKyoto で来日の様子とご感想がチェックできます!

また、これまで関西で関わってきた公演と大きく違ったのが、TIFTの俳優たちのスタイルでした。夜公演(ソワレ)のみであっても遅くとも3時間前には劇場に入り、発声練習やストレッチをする俳優を見てきたので、彼らのゆったりとした準備の仕方には驚きました。開演1時間前になってようやく全員が揃い、開場まで返し稽古も何もなく、打ち合わせや雑談をして過ごしている。それでも公演は完璧に仕上がる。何十回と繰り返してきたレパートリー作品であること、そしてプロデューサー・演出家・俳優・スタッフ全員の強い信頼関係があるからこそ成り立つのだと実感しました。

プロデューサーのArkadyさん曰く、各地の芸術祭に呼ばれるには何年も前から計画を立てることが多いけれど、小劇場規模であればよりフットワーク軽く、機動力高く実現できるとのこと。いつか海外のアーティストとご一緒したいと思っていましたが、まさかこんなに突然、偶然にも実現するとは思っていませんでした。

TIFTをご紹介いただいた穂坂さん・高田さん、平日は会社勤めで会場に滞在できない中、2会場を行き来しながらテクニカル面・当日運営をサポートしてくださった元劇団員の神田さん。そしてご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

(個人的な話)
人生初の胃腸炎に苦しんだ1週間でした。ごはんとお酒が美味しいことって幸せですね…

来週はヨーロッパ出張です。やるしか!

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