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イモづる読書【その74】こんな具合でイモづるに・・・『江戸城心中』から『牢獄の花嫁』から『涙香迷宮』から『大金塊』

吉川英治の『江戸城心中』は、このところちょこちょこ読み込んでいる『大岡政談』モノを物色している時に出会った・・・kindleにあったんです・・・ちょっとびっくり!(現在、Kindle Unlimitedです)

お奉行さまが、山田奉行時代の物語です。
奇想天外なストーリー展開です。
SAVE THE CATもマッキー先生もシド・フィールド先生もブッ飛びの展開です。
この書籍は「角川文庫」のKindle版で、巻末に日下三蔵氏による「解説」があります。

吉川英治は中期、後期の歴史ものよりも初期の伝奇ものの方が面白い、と考える私のような読者にとっては、いささか淋しい復刊状況だっただけに、角川文庫が『檜山兄弟』『江戸城心中』と、『宮本武蔵』以前の傑作長篇を立て続けに刊行してくれたのはうれしい限りだ。

巻末の日下三蔵氏による「解説」

日下三蔵氏によると、吉川英治作品は、「伝奇もの」と「歴史もの」に分けることができ、『江戸城心中』は「伝奇もの」で、お気に入りの『鳴門秘帖』もこのジャンルに入ります。
その他『檜山兄弟』、『剣難女難』(Kindle 0円)、『神州天馬侠』、『貝殻一平』、『龍虎八天狗」』といった初期の作品群(宮本武蔵以前)だそうです。

こう聞いて、「イモづる読書」が始まるのですが、Kindleで読めるのは『剣難女難』(Kindle 0円)、『神州天馬侠』だけと寂しい。

また、日下三蔵氏による「伝奇もの」は、

わが国では奔放な筋立てで波瀾万丈の時代小説を表す言葉として広まった。
伝奇ものはすべてのエンターテインメント小説の元祖といっていい。  中里介山『大菩薩峠』(13~41年)、白井喬二『富士に立つ影』(24~27年)、国枝史郎『神州纐纈城』(25~26年)、野村胡堂『美男狩』(28~29年)、三上於菟吉『雪之丞変化』(34~35年)、角田喜久雄『妖棋伝』(35~36年)といったあたりが国産伝奇小説黎明期の・・・

巻末の日下三蔵氏による「解説」

『大菩薩峠』『神州纐纈城』『雪之丞変化』は、Kindle 0円(青空文庫)で読めます。といって『大菩薩峠』から読み始めると次作がいつ読めるか見当がつかない・・・『大菩薩峠』はいまだに江戸へ出たところから進んでいない【うん、ほんまやで】

ここまでで、 イモづる読書候補として『神州天馬侠』『剣難女難』

続いて、日下三蔵氏による「解説」を読むと、吉川英治の手本とした作家として黒岩涙香(くろいわ るいこう)を上げ、

涙香がフランスの作家デュ・ボアゴベのミステリ『ルコック氏の晩年』を翻案した『死美人』を、さらに時代ものに翻案して『牢獄の花嫁』(31年)という長篇を書いているほどだ。

巻末の日下三蔵氏による「解説」

以上から、イモづる読書候補として『牢獄の花嫁』

また、黒岩涙香で思い出したのが、『涙香迷宮』(竹本健治 著) です。
さて、電子書籍で読んだ記憶がありますが、Kindleのライブラリにはない!
楽天kobo、honto、Reader(sony)、ブック(apple)、Booklive・・・と探します・・つい最近も「鼠シリーズ」を探した!【うん、ほんまやで】
楽天koboにありました。楽天koboは、楽天ポイントで購入できるので時々利用しますが、フォント拡大がKindleに比べて小さいがNGです。

『涙香迷宮』は、暗号ミステリーです。主人公の天才囲碁棋士・牧場智久が挑む手のこんだ「国語」好きな人にはたまらない傑作です。
また、「五目並べ」狂の黒岩涙香が面白く描かれています。「五目並べ」といえば先手必勝ですが、それを後手にも勝機あるようなルール作りに熱中する黒岩涙香、ついに「五目並べ」を「連珠」と命名発展・・・しかし(たぶん)ルールがややこしすぎて普及せず・・・【シランケド】

この『涙香迷宮』にも・・・

(牧場智久)「ほとんどが海外の探偵小説の翻訳――というより、それを換骨奪胎(かんこつだったい)した翻案小説だったしね」
「あ、そうなんですか」と、祥子も知識の無さを暴露した恰好になった。
「しかし、彼の仕事が後世に与えた影響は絶大だったんだよ。彼の翻案小説を貪り読んだ世代から探偵小説作家が続々と輩出するというかたちでね。特に乱歩は涙香の『白髪鬼』や『幽霊塔』を同じタイトルでさらに自分流に再翻案したり、内容は違うけれども『暗黒星』や『大金塊』など、涙香の翻案小説と同じタイトルをつけた作品もあるくらいだから、どれほど・・・・・

『涙香迷宮』

ここでは、おなじみ明智小五郎と小林少年『大金塊』をイモづる読書候補に・・・

「コテンと眠る読書」には、Kindle 0円とKindle Unlimitedを

今回、一冊の文庫本の解説から、イモづるして・・・・・
『神州天馬侠』『剣難女難』、『牢獄の花嫁』、『大金塊』が候補
この中で、期待は『牢獄の花嫁』『神州天馬侠』かな【シランケド】
目的は、読了ではなくて、あくまでも「コテンと眠る読書」なので、気分が合わなければ、さっさと「次いこか!」
これを気楽に決められる「Kindle 0円」と「Kindle Unlimited」。
こんな理由(わけ)で、電子書籍を選んでいます。
期待どうりの楽しさ、期待外れのほろ苦さ、期待を裏切る出会いを今宵もコテン!



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