見出し画像

イモづる読書【その125】・・中国歴史小説の乱読で中国四千年が大混乱・・・

中国歴史小説はおもしろいが、長い。今まで記事を振り返ってもずいぶんありました。

この記事を書こうとおもいたったのは、コテンと眠るために宮城谷『太公望』をいまだに読み続けているからです。

もう1年半以上も・・・やっと半分、中巻の50%です。

ここらあたりからおもしろくなってきて、これからは一気に読了できそうです。ということは前半はツラかった【うん、ほんまやで】

第一、太公望はツリをしていない!

時代が古い・・・今まで乱読した『孟嘗君』や『重耳』は春秋戦国時代あたり、三国志はその後、水滸伝にいたってはつい最近(中国四千年の歴史では)・・・『太公望』は周の前だから商(殷)の時代。庶民はタテ穴式の住居で茅葺き。
武器はまだ鉄がないので、石!石器時代なのだ【うん、ほんまやで】
そういえば小学生の頃、石の矢じりをさがしたり、石を削って矢じりをつくったことを思い出しました。
青銅器はあるにはあるが、武器にはむかないらしい。農機も無理でもっぱら儀式用だったらしい。
兎にも角にも「鉄」がないのだ!
(太公)望は馬に乗っているが、兵車にはまだ乗ったことがない(中の50%)・・いよいよ兵車の扱い方を習いにいくところ・・・

まだ孔子もいないし、奏の衛鞅(商鞅)もまだだし、孫子の兵法もない・・この三点セットが【私説】中国歴史小説の基盤だとおもっている【シランケド】

この時代はもっぱら亀甲占い(亀卜)で、なにからなにまで「今日でかけるけど、どう?」ということまで占ったとあります。甲骨文字のおかげで商(殷)の実在がわかり、当時の様子が見えたわけですから、よかった!

亀甲では足らなくなって、牛の骨を使ったってくらい、日々、是れ占いの時代でもありました。
こんな時代の小説ですから、どうにもややこしくなって、なかなか読みすすめない・・・
たとえば儒教の礼法がないので人間関係が掴みにくかったり、奏の商鞅が確立した法がまだなので基準つかめない・・・
この小説では、太公望を兵法の創立者と位置付けているようです。ということは、この時代の戦さには、戦術も戦略もない・・・

さて、この次に『小説 伊尹伝 天空の舟』、伊尹を読んだらどうなるか?

まとめ
時代小説は時系列で読んでいけば、より分かりやすいでしょうが・・・
小説読みとしては、そうもいくまい・・・
イモづる式としては、時代の逆流の方が圧倒的に多い・・・
たとえば『伊尹』にしても、(太公)望が「伊尹という人がいた」ことを人から聞いて、そうだ『小説 伊尹伝 天空の舟』はまだ読んでなかった(理由:Kindle Unlimitedでないから!という軟弱な言い訳)と気づいて、イモづる式が成り立つ。
まさか、(太公)望が「いずれこのあたりを諸葛孔明が駆け回るだろう」なんてセリフはないから、イモづる式時系列はなく、ちょっと引いて客観的選択する・・・イモづる式らしからぬ読書になってしまう・・・面白さがない結果です。

そういうわけで、春秋戦国時代も逆流で、戦国から春秋に流れてしまいます。

その対処法として、陳舜臣著『中国の歴史』『中国5千年』を手元に(Kindleに常駐)ところが、『中国の歴史』1巻2巻は読了したので返却したら、その後Unlimitedがはずれ、またしても「覆水盆に返らず・・・あーあーメリーさん、メリーさん」と相成りにけり・・・チャン!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?