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届かないけど、まあ、手紙のようなもの。
10ヶ月。世間的には短い交際期間の中で喜んだり、怒ったり、幸せだったり、不幸だったり。毎日ぐるぐると回る感情の整理に忙しかった。
普段は東京にいるものだから、会っている時間を大切にしていたし、してほしかった。恋愛体質ではないし、連絡なんて気分で返していた自分が、ほんとの自分は嫉妬深くてメンヘラなんじゃなかって疑うくらいには夢中になっていた。
周りにはやさしくしてくれる人がたくさんいて、ごはんをご馳走してくれたり、送り迎えしてくれたり、プレゼントをもらったり。彼氏がいるとそれがなくなるから生きづらくなるかもって思っていたけど、あなたがいなくなった今、そんなことはどうでもよくて。ただ、ひとりで過ごす日々に慣れることがどうしようもなく生きづらく感じている。
あなたには誠意がなかったけど、確かに愛情はあった。何時間も待ち続けた連絡。何回、埋め合わせの約束したかわからない電話。自分の気持ちを飲み込んで、あと何回あるんだろうって悲しくなる夜。
会ってる時と同じくらいの気持ちでいたいよねってなかよしでいようって共感してくれたのは嘘だったんだね。
理解しようとしていろいろ提案してたけど全部無駄で、もう考えるのも面倒になった。
久しぶりに電話たのしみだなーとか、何話そうかなとか、ちょっと仮眠してその間にLINE帰ってきてたら嬉しいなとか、そう思って一日過ごしていた自分がばかみたいだった。
最後だからね。感情的にならないようにがんばろう。
終わるのは一瞬って言うけど、終わりを決断するまでほんとに長かったなあ。
なんて考えながらきれいに終わらせようとして失敗した。
こんなに好きになって将来のこと考える人ができるって前まで思いもしなかった。あなたと一緒にいて人として成長できたと思うし、こんなに長く人とお付き合いできるなんて自分でもびっくり。初めて彼氏に誕生日サプライズしたし、たくさん写真も撮った。誕生日にお花貰うのもお互いに浴衣着てデートするのも、次は何する?どこ行く?って計画立てるのも楽しかった。ハンバーグ作る練習したり、一緒にお風呂入るために買ったLUSHも、誰かに何かしてあげたいって思わせてくれて感謝してる。こんなに自分の全部をさらけ出せて、もっと知ってほしいって思わせてくれてありがとう。そしてその全部を受け入れてくれてありがとう。出会う前と比べてこんなに自分が愛情深い人だったなんて知らなかったな。時々、自分の感情任せに気持ち伝えて困らせてたのごめんね。もっと言葉選べばよかったなって後悔してる
言葉にした瞬間、やっぱり好きって涙が止まらない。
今まで嫌なことも嫌な言葉もたくさんあったはずなのに、思い出して忘れたい今、何も思い出せない。
優しさが最後の復讐だと思ってたのに、往生際の悪い女になってしまっている自分にうんざり。
けどね、もう自分の迷いも無視することに決めたの。
あなたが何を言ったって、私がひとりで寂しく泣いたって、もう首を縦には振らない。いつかきっと時間が解決してくれるから。だから、今はこれからも続いていく生活を楽しんで、これから起こることに不安になったり、健康的な日々を過ごしていきたいの。
もちろん、次の恋愛だってがんばりたいし、ね
わがままだから、いつまでも大事にされてたいし、優先してくれる人がいいし、しつこいくらい気持ち伝えてくれる人がいい。次はそういう人に選ばれるように自分磨きしていこうってこれから先が楽しみなんだよ。ほんとはあなたとそういう関係になりたかったけどもう諦めたんだ。もうすべてを過去にする決心がついたよ
あ、最後まで伝えられなかったけど
ほんとは愛してたんだよ
大好きとかよりももっと大きな気持ちであなたのことをみていたの。