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アイ'll be there③(トラックメイクとボーカル)

小室哲哉さんのシンセデータを利用した二次創作作品…今回は「トラックメイク」と「ボーカルRec」です。
小室哲哉さんのデータの扱いに関しては、前回②で既出です。

◆機材環境

パソコン:iMac(2018年秋ごろ新調)
DAW:Logic Pro X
オーディオインターフェイス:KOMPLETE AUDIO6
音源:全てLogicに内蔵されているソフトシンセ

『infuse new breath』の時にもご紹介しましたが、トラックメイクは見よう見まねの自己流で、本当に最低限の環境でやっています。

そしてアップデートとアップグレードの違いもよくわかっていないアナログ人間なので、初期投資2.5万円で10年近く勝手に更新し続けてくれるLogicは最高の相棒です。

細かいこだわりがなければ一応ピッチやリズムの補正もできなくもないですし、音色も結構いろいろあります。

最近だとガレバン使いさんも多いのかな。

オーディオインターフェイスやハード・ソフト共にシンセ界隈の事情にはまるっきり疎いので、そちら方面には薄い内容です…YouTubeでも楽器屋さんでも、ぜひ詳しい方に相談してみてください。

あれ、これも10年使ってる…???

◆楽器のラインナップ

これでぜんぶ。

・ドラム
・パーカッション
・インパクト(サビアタマでどーんと)
・ベース

・ピアノ
・エレピ(空気を揺らすようなニュアンスでうっすら存在)
・ユーロ系の不安定なコード感のパッド(イントロ・アウトロのみ)
・8bitっぽいシンセ(オルガンっぽく弾いてみた)
・アコースティックギター(助っ人の大西洋平くん演奏)

+小室哲哉さんのシンセステム(+ちょっとだけドラム)とわたしのボーカルです。

多いでしょうか少ないでしょうか。

ちよ的には低音部はしっかり入れましたが、自分の声(特にコーラス)も素材のひとつだと捉えているので、中~高音部でケンカしないように声用のスペースを多めに空けてみた感じです。

ドラムとベースのあれこれ

「重厚感重厚感重厚k…」とずっと唱えながら、ミックス以前にトラックメイクの段階で何かできないかと思い…キック4本とベース3本を入れてみました。

もちろん最初から最後までずっと4+3本が鳴り続けているわけではないです。

キック
⇨808や909のモデリングをメインに、セクションごとに薄め/重めの音を使い分けたり、盛り上げどころでは4つ打ちの裏で8分を刻む影武者キックを忍ばせてみたり。

もっと少なくてもなんとかなったかもしれませんし、それこそ小室さんのドラムステムをうまく活用することもできたかもしれません。

ベース
⇨白玉系の超低音を支えるパッド(サブベースっていうのかしら)と、刻む系のシンセベース。
リズムパターンも直感で4分、8分、16分を使い分けたり、裏でうすく重ねてみたりしました。

BPM100っていう微妙な速さでも疾走感を出したいなと思って挑戦したけど、4分打ちベースのラスボス登場感と、16分のバトルモード感が楽しかったので、今後もちょくちょく使ってみようと思いました。

ということで、「厚みを出したい=とりあえず数で攻めてみる」という試行錯誤のリズム隊でございました。

ウワモノ

ピアノロールでステップ入力!というような細かい作業が苦手なので、基本的には
①ばーっと弾く!
②リズムとかベロシティとか気になるところを直す!
③おわり!(エフェクト苦手…)
という全く参考にならない打ち方をしております…。

とりあえずイントロとアウトロのピアノ&8bitは弾きごたえがあってとても楽しかったです。

あと助っ人の大西洋平くんが弾いてくれたアコースティックギター。
メインとシャリ感を出す用にと、マイクを2本立てて録ってくれました。
普段は天才的なシンガーでありソングライターです。
お時間ありましたらイチオシのこちらをどうぞ。

◆ボーカルREC

装備のご紹介

マイク:United FET47(友人私物🙏)

低~中域にかけてふくよかに拾ってくれる優秀さはもちろんのこと、何が良いって…マウントしなくていいことです。(マイクのまわりに輪っかを付けてゴムをうねうね通すやつ)

普通だと半年に一回ぐらい劣化でゴムを変えなければならないし、そもそも着脱が面倒…。

わたしのようなめんどくさがりには、マウントしなくていいこちらは本当に神のようなマイクです。

実は「スタジオでレコーディング」という現場は年に1回ぐらい。
基本的にずっと宅録シンガーDTMerです。

実はマイクがノイズをめちゃくちゃ拾うと最近ようやく気付いたので、換気扇やエアコンはもちろん、本気のRECの時は冷蔵庫のコンセントを抜くようになりました。

ただそれは春先までの話で、夏場は命をしっかり守った上で、できる範囲のノイズ対策をしたらいいのかな。

リフレクションフィルター

周りを囲っている銀色のてっかめん。
これはノイズ自体を防ぐ効果はないですが、声の乱反射を防いでミックスしやすいまとまりのある音をマイクに集めてくれる的な装備でしょうか。

一生に何度も買うものじゃないだろうと思って、大きめサイズの3万円ぐらいのものを使っています。

ケーブル

オヤイデNEOの5000円ぐらいのものを使っています。
派手な音像ではないですが、重ねやすいすっぴんの音が録れるイメージ。
近年レコーディング界隈はオヤイデを使う人が多いとのこと。

若かりし頃は「歌唱を上達させること」ばかりに気を取られていましたが、その受け皿となる機材や環境も絶対に工夫した方がいいと悟りました。
予算とか労力とか、無理せずできる範囲でいいので。

20代の頃ケーブルとかはんだごての話で盛り上がっている男子たちを笑ったことを今、心から謝りたい。

コーラス

自分でミックスする時はコーラスも合わせて30本!みたいな数の限界に実験がてら挑戦することもあるのですが…

今回は先輩にミックスをお願いすることになっていたので、本当に必要だと思う本数(メイン・コーラス合わせて合計17)だけに絞りました。

派手にするためにどんどん足し算したくなってしまいがちだけど、極限まで引き算もできてしまう人に憧れます。

自分の声と向き合う時間

カバーの場合は既に原曲という素晴らしいお手本があるので、原曲をコピーした上で自分らしさを探せばいいのですが、自作曲や世に出る前の曲に歌声という命を初めて吹き込むのは他でもない自分自身…!!!

確固たるお手本がいない状態で理想的な歌唱をするのは本当に難しいなといつも思います。

さらに歌い手モードからジャッジメントモードに切り替えるのが苦手なので、いつも録音が一通り終わった後はラフミックスを無限ループさせながらお散歩に出かけています。

今回の曲の場合は「この風景にこの歌い方がベストだろうか」とあてもなくfast and slowして、換気塔の先でにじんでいく月を眺めていました。

山手通りは道が広くて好きです。

翌朝あらためて新鮮な耳で聞いたら、修正したい箇所に気づいてしまった…みたいなこともよくあるので、締切に追われていない限りはじっくり時間をかけてみてもいいのかなと思ったりします。

マイクとの距離感、空気の震わせ方、声のかすれ具合、唇の動き、そしてわたしの場合は歌い始めのブレスと吐き切る最後の余韻。

ピッチやリズムももちろん大事だけど、↑みたいなことも気にしながら自分の声と向き合ってみています。

もちろん信頼できる人に聞いてもらうのもいいと思います。

専門的なことがわからない相手でも「好き」「ここがいい」と言ってもらえるだけで自信に繋がると思いますし、わたしだったらたくさん改善点・いまいちなところも聞きたい。

残念ながら今回わたしは気軽に感想を聞ける仲間がいなかったので、ソリタリーな通常運転でコーラスも含めて合計1500テイクぐらい録った中から選びました。

◆ミックス

長年歌い手としてお世話になっている、トラックメイカーのPAX JAPONICA GROOVEさんにミックスをお願いしました🙇‍♀️

↑あえてchi4参加以外の曲。天才的すぎて涙腺が…😢😭

音割れとか最低限の加減すら危ういわたしにとっては、そんなラインをはるかに飛び越えて、わたしのどすっぴんトラックに素敵なメイクを施してくださる本当に心強い味方でした。

具体的なイメージ(リファレンス)をしっかり伝えないと全然違う仕上がりになってしまうリスクもあるため、ミックス師さんに頼む場合にはしっかり事前に具体的なイメージを伝えておくことが大事。

…ということを春先に『infuse new breath』の悩み相談をした時にPAXさんから教えていただいたので、今回も参考曲と共にA4×2枚にびっしりイメージを書いてお渡ししました。

ちなみに英語版とオリジナル版では微妙に全体のバランスを変えてもらいました

英語版は小室哲哉さんとのコラボ感をたっぷりと、一方オリジナル版はかなり思い切って小室さんのシンセをばっさり落としてもらっているところもあります。

大変僭越ながら後者では「わたしが真ん中でこの曲を仕切る。」という気持ちを汲んでくださったのだろうか。
いつか機会があったら聞いてみようと思います。
自由自在な距離感なので、5年に1回ぐらいしか直接お会いすることがないのです。

ということで自分に合うミックスさんと出会えると劇的に楽曲が好転するので、気合いの入った制作の時はミックスだけでも外注でもいいかもしれません。

セルフミックスで行くぞ!という方は…がんばってください…!!!
力になれなくてすみません…!!!

次回は映像の話で、たぶん最終回になると思います。
それではまた明日でござる🥷

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